「ああ、重い。女の仕事じゃないわ」

ぼやきながら進むも、1分に1回休憩を取らないと腕がもげそうになる

地団駄を踏んでいると肩をぽんと叩かれた

「俺も手伝うよ」

振り返るとそこには、にこりと笑う東峰がいた

「ほんとに?凄く助かるけど、作業の方は?」

安堵と不安をぶつけると彼はへらっと笑って

私の持っていたダンボールを軽々抱えた

「一段落してるから今は手が空いてるんだ」

そう言うと先を歩いて行くので慌ててその横に並んだ



「ありがと、東峰」

焼却炉に着くとゴミを処分し、改めてお礼をした

「気にしなくていいよー」

彼は普段と変わらずいつもその言葉を言う

「……東峰はいつも、誰にでも優しいよ。

それがたまに苦しいくらい」

何を言っているんだろう

それが彼のいい所で長所だ

私のこの感情は

「好きだからかな?」

そう苦笑いし、逃げるように背を向けて歩き出した

だが、彼は優しく私の腕を掴んだ

私は高鳴る胸で振り返ると東峰の顔を見上げた

「なるべくもうしない。好きだからかな?」

照れたようにそう言い、はにかむ彼

私も照れたように笑った

「大好きだよ、東峰」



彼の優しさは長所

嫉妬してしまうこともあるけど

アナタの気持ちを聴いた今なら

それも許せそう

なんてね



END

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