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「確かに鬼は以前より多く見受けられますが、竹中さんは見つかりませんね。目撃情報もありませんし」
「ガセ……かなぁ?」
「どちらにせよ竹中さんの安否を確認するまでは帰れませんね」
過信はよくないですから、とお茶を飲み干す妹子に太子は軽く頷くと、ヒョコリと立ち上がった。
「どうしたんです太子?」
「お風呂入りにいこう!私もうベトベトだよ。汗で冠へばりついちゃってる」
「冠が!?あんたの髪は糊か!」
「そんなキレのあるツッコミ入れなくても……。ほら、早く行こう」
「はいはい。あんまりはしゃがないで下さいよ…?」
着替えとタオルを用意すると、二人は大浴場へと向かった。
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