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「ふぅー。楽しかったね曽良」


結局空手部から見て回ることにした僕達は、そのまま着替えるのが面倒臭いということで運動部を見て回った。
運動部もかなりの数があり、周り切った頃には完全下校時刻間近になっていた。


「そうですね。でもやっぱり僕は運動部よりは文化部の方がいいですね。運動部は遊ぶ時間も削られますし」

「あはは、そうだねー。じゃあ明日は文化部を回ろっか。……怪しげな部活は抜いてね」

「さっきからやけにそこを強調しますね……。そんなに行きたくないんですか?」

「うん…ちょっとね……」

逆にあんな部活に行きたいという変人はいるのだろうか。


「文化部は運動部よりも多いですから、素早く見回らないと明日中に終わらないですよ」

「楽しみだねー。アニメで見るような珍しい部活もいっぱいあるよー」

「アニメはあまり見ないのでわかりませんが……期待は出来そうですね」


あ、曽良が笑ってる。初めて見たかも、曽良の笑顔。


「…なに見てるんですか。僕はこっちなのでさようなら」

「へ?あ、もう門まで来てたんだ。うん、バイバーイ」


手を振って曽良と別れる。文化部かぁ……。いい部活が見つかるといいな。

太陽が沈み、街灯と家の明かりだけになった街を歩きながら、僕は小さく笑った。

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