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「曽良っちってさー、同級生にも敬語だよね。なんでなの?」


太子達に連行され、半強制的に生徒会室にお邪魔していた僕と曽良。早々に諦め、先輩達に混じって雑談していると、閻魔先輩が唐突にそんな事を言い出した。


「そういえばそうだよね。なんでなんだ?」

「あ、私も気になるー」


鬼男先輩と太子も興味を惹かれたのか、ゲームを操作する手を止めて話に入ってきた。ヒュースケン会長と芭蕉先生は話には入ってこないが、仕事の手を止めて耳を傾けている。

どうやら全員気になるらしい。僕も気になったので、隣に座る曽良に視線を向け返答を待った。


「…別に、癖ですよ。昔から敬語を使っていたので、今さらタメ口に戻れないだけです」

「嘘だね」


閻魔先輩が曽良の言葉に被せるように言った。ギョッとして閻魔先輩を見るが、閻魔先輩は余程の自信があるようで、自信満々の笑みで曽良の言葉を待っていた。

曽良は閻魔先輩の言葉に眉を顰めると、射殺すように閻魔先輩を睨んだ。


「嘘じゃありません。なぜ嘘をつく必要があるんです?」

「わかんない。でも、曽良が嘘ついてるのはわかるよ」

「何処からそんな自信が……」

「閻魔は相手の嘘を見破れるからなぁ。なんでか知らんけど」


曽良の疑問に閻魔と同じように自信満々な太子が答えた。曽良の眉間のシワが増えたのを見て、慌てて制止の言葉を掛けようとする。


「閻魔先輩ストッ「さあ曽良っち白状するんだ!」」


閻魔先輩に言葉を遮られる。もう一度声を上げようとすると、いつの間にか後ろに回っていた太子に口を塞がれた。


「妹子は黙っててね」

「んんー!」


キッと太子を睨むも、太子は完全に好奇心に負けてしまったらしく、ニコニコと笑いながら曽良を見ていた。

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