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「………は?」

「だ・か・ら!書類出来てないんだってばぁ!すっかり忘れてた…」

「こんの馬鹿!だからあれほど早く終わらせろって言ったでしょう!」

「助けて鬼男くぅん!死んじゃう!」

「自業自得だ馬鹿!」

「あー…あの書類ならやっといたぞ。提出期限今日だったのにまだやってなかったから忘れてんだろうと思って」


ギャーギャーと言い合う二人に太子がまだ眠そうに目を擦りながら言った。二人の言い合いがピタリと止まる。一瞬の沈黙の後、閻魔先輩がうわぁん!と太子に抱きついた。


「太子ぃぃぃ!マジでありがとぉぉぉぉ!!」

「おー、閻魔は忘れやすいからなー。これからは気をつけろよ?」

「うん……マジでよかった。俺もう死ぬ覚悟してたよ」


安堵したように笑う閻魔先輩を見て思う。死ぬ覚悟までしてしまうほどヒュースケン会長って恐ろしい人なんだろうか…?

見たことがないからよくわからないが、それでも閻魔先輩がビビっているんだから相当のものなんだろうな。


「ふぅ……そろそろ帰りますよ。芭蕉先生だって提出物の確認がまだ終わってないでしょう」

「あ!そうだった!うぅ…今日も遅くなっちゃいそうだなぁ……」


ガックリと肩を落とす芭蕉先生。今日もってことは最近はずっと遅くなってるのだろうか?ちょっと心配だな。


「あー良かった…。お待たせしてごめんね。行こっかー」


六人で店を出る。時計は四時半を指していて、太陽はかなり西に傾いていた。

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