11
「妹子ー!お待たせっ!」
芭蕉先生と二人で皆を待っていると、太子が満面の笑顔でやって来た。
「はいっ、モンブラン!」
「ありがとうございます。今度何かお礼しますね」
「えー、いいよいいよー。それよりその箱は?何買ったの?」
キョトンと桜ケーキが入っている箱を見る太子。
「桜ケーキですよ。芭蕉先生が全員分買って下さったので後で食べましょう」
「そっか!ばしょー先生ありがとう!」
「へへ、どういたしましてー。楽しみだね」
「そうだな!あ、鬼男!」
突然僕達の後ろに向かって手を振り出す太子。振り向くと、ケーキの箱を持った鬼男先輩がいた。
「ああ太子さん。…えらくご機嫌ですね。そんなに嬉しいんですか?」
「おう!早く食べたいなー。曽良と閻魔は?」
「今並んでますよ。自分も何か買いたいとかで……そろそろ戻ってくるはずですけど」
「そっか。じゃあそれまで待ってよっかー。ふぁあ〜……ねむ」
大きな欠伸をする太子に苦笑する。どうせまたゲームでもしていて寝ていないんだろう。……僕もだけど。
[ 24/43 ][*prev] [next#]
[目次]
[main]