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「と、こんな感じで結構ゆるい部活なんだけど、入ってくれる?」


天霧書記が遠慮がちに聞いてくる。む……どうしようか。


「曽良…どうする?」

「入りたいなら入ればいいんじゃないですか?」

「でも芭蕉先生が……」

「あのジジイも一番入りたいところに入ってもらうのが本望のはずです。気にすることはないですよ」


そう言いながら、頭に乗っている太子の手をパシッと払いのける曽良。

僕は少し悩んで、言った。


「……では、謹んで入部させていただきます」


正直、この部活にはかなり興味を惹かれている。他人の役に立てるものを作れるということもあるけど、なにより問題児と言われているこの先輩達をもっと近くで観察してみたくなった。


「ホント!?やったー!妹っこゲーット!イェーイ!」

「イェーイ!」


僕の返事にハイタッチをして喜ぶ神宮会計と太子。凄い喜びようだな…。


「曽良っちはどう?入ってくれる?」

「もう少し考えておきます」

「そっかぁ……。一度きりの青春だからな。しっかり考えろよ!」

「わかっていますよ。ありがとうございます」


あ、また曽良が笑った。今日はよく笑うなぁ。


「じゃあこれからよろしくな、妹子!」

「よろしくお願いします」


差し出された太子の手を握り、僕は今日めでたく技術部員になった。





【仮入部→入部】



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