インハイトサテライト 均衡は保たないままで 朝焼けより哀しい歌 五月雨はおびただしいほどの怠惰 涙を黒漆で包んだら ミクロ程度の夢心地すら惜しみたい それでも命がけだった 泥まみれのヴィーナス 勇気より畏れる力を 夢を使い果たすことが恐ろしい 箱詰めされた生涯だっていとしいもの 混じりけのない正義なんてないよ 轢かれた雪 黒いいなずまの後にキス 臆病な悪魔 恫喝したって意味がない 世界よどうか僕を甘やかしておくれ むなしさも人生のうち 味気のない誘惑 鴉が鳴くまで冷たい愛を 2016.5.16 << return >> |