「トリックは分かるけどさ、・・・トリートって何だ?お菓子じゃないだろ?」
ぼんやりと眺めていたテレビに映った、かぼちゃのランタンを見て呟いた平助。
「え?私に聞く?」
「だよなあ・・・・・・ってえ!」
容赦なく肯定されたのにちょっと腹が立って、私の膝の上に乗せられた頭をペチンと叩いてやった。
「馬鹿なのはお互いさまでしょ」
痛さに一瞬顔をしかめた彼は、寝転がったままいたずらに笑顔を見せて、
「・・・・・・トリックオア、トリート?」
嬉しそうに私に、そう聞いてくるから。
「んー・・・・・・オア平助・・・?」
「ばーか」
彼が上半身を起こすと、至近距離でばちりと重なった視線。
・・・ついでに唇も重ねといた。
END
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