「やっぱり左之の作るご飯は美味しい!そしてこのデザートのかぼちゃプリン・・・何なの?あんた、神?」

カフェのキッチンで働いている彼氏の左之は、今日も腕をふるってくれた。

感動する私に、よかった、と言って笑う。

「ねえ、私にも教えて?」

「そうだなあ、さすがに店の味は教えらんねえけど・・・」

「・・・だよねえ」

頬杖をついて斜め上を向いた視線。どうしようかと悩む彼に、肩を落とす私。

「・・・・・・まあ、俺の味で良ければ?」

ふと、私に向けられたその瞳は、いたずらに笑う。

「え?うっそ!?教えて!!」

すると、ちゅ、と音を立てて一瞬重なった唇に、思考回路は一時停止。

「・・・・・・お前も、十分良い味するけどな?」

「ばか」



END


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