「トリックオアトリート!!」
「・・・・・・何の真似だ」
会議室の扉を開け入ってきたのは、同僚では無かった。・・・むしろ、大先輩だ。
「わ、わああああ!?ごごご、ごめんなさい、失礼しましたっ!!」
ドン○で買ったお化けのかぶり物を慌てて脱いで、ひたすら彼に頭を下げた。
「・・・・・・一体、それは何だと聞いている」
謝る私を無視して、私の手の中にある白いそれを真顔で指さしていた。
「え?・・・あ、これは・・・その、ハロウィンのお化けでして・・・」
「フン・・・」
あ、あああこの人鼻で笑いやがったっ!顔は良いのに性格悪っ!!
「俺は、菓子をやるつもりなどないが」
「・・・・・・はあ?」
マイペースが過ぎる風間さんが何を言いたいのか全く分からずにキョトンとしていると、私よりも背の高い彼は、ニヤリと見下して笑った。
「俺に、悪戯をしてみるか?」
END
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