「・・・ありがとうございました」
同じ会社に勤める原田さんと、クリスマスに深夜のドライブデートを終え家まで送ってもらったところ・・・と言いたいところなのだけれど。
ちょっとしたミスから割と大きなクレームになってしまい、社員総出で各取引先を周り、謝罪に行った帰り。
せっかくのクリスマスになんで頭なんか下げて回らなきゃいけないのだろうかと思いつつも、原田さんと一緒にいられるというだけで私は相当浮かれていた。
深夜2時。私のアパートの前で停車した原田さんの車から降りようと扉に手をかけた瞬間。
「今日はありがとな、お前のおかげで助かった」
「いえ、私は・・・そんな」
ゆっくりと伸びてきた彼の指が、私の髪を耳にかけた。
「あ、あのっ、原田さ・・・んっ、・・・・・・ん?」
さらりと私の耳に触れた彼の指の感触がくすぐったくて。それから、首筋にかかる吐息
と、目の前には彼の綺麗な髪。
「やっぱ、その色にして正解だったな」
私の耳でゆらゆらと揺れているものの正体―――
「ピアス・・・?」
「メリークリスマス。・・・なんてな」
「え、あ、あああ・・・あのっ」
ピアスから、私の瞳に移動した彼の視線に捉えられれば、動くことなんてできなくて。
「お前に、似合うと思ったんだよ」
どういう、意味・・・?
「本当は、仕事じゃなくて、今日お前をデートに誘おうと思ってたんだが」
ずっと前から用意してたんだぜ?と言って、揺れるピアスに優しく触れた。
「それから―――」
くすぐったいのはピアスだけじゃなくて、少し頬を染めた、真剣な顔をした彼からの言葉。
「俺、お前に惚れてんの、気づいてたか?」
***採用させていただきました***
“ピアス♪ 左之さんに突然貰いたい!!告白付きで(///ω///)♪”
アクセサリー票は結構全体的に多かったのですが、一番似合いそうな左之さんに。
ご協力ありがとうございました!(^^)
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