最終電車を待つ駅のホーム。

飲み会の帰りなのだろう、ガヤガヤと友人同士で輪を作って話をしている人たちがたくさんいる。

私は、というと。

沖田先輩と一緒に会社をやっと抜け出してきたところだ。

「本当、土方さんってば人使い荒すぎだよね」

「まあ、でも・・・頼ってくれてると思えば」

こちらを見ていた沖田先輩がふと視線を逸らし「終電、来たみたい」と呟いた。

ぎゅうぎゅうの電車。朝の通勤ラッシュとどっちがマシだろうか、そんなことを考えながらこれから閉じ込められるその電車を呆然と見つめるしかなかった。

その私の様子に気がついたらしい沖田先輩も、ひとつため息をついた。

「タクシーにしない?」

「・・・・・・いえ、そんな贅沢出来ません」

「あー、嫌だな、ここまで満員だとちょっと怖い」

そうして、停車した電車から雪崩のように降りてくる人の波が落ち着くのをまち、乗り込もうと前に進んだ。

「あ、待って、最後に乗ろう」

「・・・まあ、そうですね、その方が」

並んでいた全員が乗り込むのを待って、背中から乗り込んだ沖田先輩が、少しスペースを作ってくれた。



・・・・・・こ、これは。



今更だけどタクシーにしたほうが良かったかもしれない・・・。

このままでは沖田先輩と大接近ていうか、超密着してしまう。

「・・・なまえちゃん?」

「え、あ・・・ありがとうございます」

そうして、私の背中すれすれで閉じた扉。

私が降りる駅まではこっち側の扉は開かないから、つまり、あれだ。

どこかの駅でたくさん人が降りない限り、私は沖田先輩とこのままの体制ということだ。

正直、電車に乗り込むというより、沖田先輩の胸に飛び込んだ、みたいな感じになってしまった。

そのことがとんでもなく恥ずかしくて、ぎゅっと目を閉じた。

違う違う。私はただ電車に乗っているだけ、そう言い聞かせていると、電車が発車し、少しだけ揺れた。

「っ・・・」

「先ぱ・・・・・・」

私の背中にある扉に右手を付いた彼。

目の前には、綺麗な彼の首筋。

電車が揺れるたび、彼の背後でよろめいた人がぶつかっているんだと思う。

私を守るように、そのまま―――

「ごめっ・・・、平気?」

「っ・・・」

きっと背中からの圧に耐えられなくなったのだろう、沖田先輩が電車の揺れと共に私の方へとバランスを崩した。

これはもう。なんというか、あれです。抱きしめられているみたいなそんな状況なわけで。

つまりは、勘違い、してしまいそうになる。

「ねえ・・・痴漢とか、言わないでね」

「せ、先輩っ・・・!?」

私の頭を、自分の方に引き寄せれば、もう否定なんてしようのないくらい、先輩と密着してしまっていて。

「なまえちゃん、いい匂いする」

「え?ちょっ・・・・・・」

私の髪の匂いをくんくんと嗅いで、満員電車の中耳元で囁いた。




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中途半端ごめんなさい。
でもなんかよくわかんなくなってやめましたwwww
なんだこれwwww

クリスマスの没話でした。

もっかい頑張って書いてきます・・・!

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