「あれ、ごめん・・・寝てた?」
目を覚ますと、隣で歳さんがタバコを吸っていた。
私に気がつくと彼は、サイドテーブルに置いてある灰皿にタバコを押し付けて言った。
「いや、気にすんな」
もぞもぞと彼の足に自分の足を絡ませてぎゅうっと抱きついた。
「なんだよ」
「ねえ歳さん、好きって言って?」
たくましい彼の胸板に、顔を埋める。
「・・・好きだ」
私の頭を優しく撫でながら、でもなんとなく棒読みのセリフみたいなそれに、
「もう、何それ冷たい!」
と彼の顔を見上げれば、頭をクシャリとされた。
「わかってねーな・・・ったく。・・・好き、じゃ足りねえよ・・・・・・愛してる」
「歳さ・・・んっ、」
優しく、重ねられた唇。
そうして、私をまたベッドに縫い付けると、そのきれいな瞳が私を見つめた。
「まだ時間あんだろ、もう1回・・・」
「ふふ、元気だねー?」
「てめぇが・・・裸で抱きついてくるからだろうが」
揶揄うように笑えば、ちょっとだけふてくされたような顔をみせる。・・・可愛いんだ、それ。
「やっ・・・あはは!くすぐったいー、もう!やめっ・・・ちょっ、あ・・・んっ・・・ぁ、」
私の脇腹をくすぐり、そのまま上へと伸びてきた手のひらに胸を優しく包み込まれ、先端を刺激される。
気持ちいい、そんな声をあげれば、今度は嬉しそうに笑う。
「もう・・・2回くらいシとくか?」
「・・・じゃあ、2回・・・イかせて?」
彼の首に腕を絡ませてそう言えば、イラついた声が返って来た。
「くそっ・・・旦那にもそうやって甘えてんのか?」
「旦那に?・・・あはは、するわけ無い、歳さんにだけ、甘えるのは。歳さんが一番好き。ねえ、もっと愛して?」
「ったりめーだ・・・馬鹿野郎」
この幸せなひとときに、私は溺れてる。
罪悪感すら感じなくなった。
いつかバレたら、と真剣に歳さんに別れたほうがいいかもと告げたとき、有り得ないと怒られた。
“そんときは、俺がもらってやる”
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Q.愛人にしたいのは?
A.土方歳三
なんでもないような顔して、でも実は旦那に嫉妬して欲しい。
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