「ねえ左之、さっきのお店、戻ってもいい?」

「なんだ、やっぱり気になんのか?」

隣を歩く彼の、つないでいた手を引いて立ち止まった。

彼は、私がそう言うことをわかりきっていたらしく、やっぱりな、という顔をして笑った。

私よりも私のことを知っている彼に、なんだか恥ずかしい気持ちが湧いてきて、

「・・・・・・ごめんね?」

思わずそう言えば、今度は余裕の微笑みが返って来た。

「いや、じゃあ・・・戻る前に、これ」

ポケットの中から小さな袋を取り出して、私に差し出した。

・・・・・・・・・。

・・・これって、これって、もしかしてもしかする?

「開けてみろよ」

じっと袋を見つめていた私を、したり顔が見下ろした。

いつも彼には敵わない。

「・・・もう、何で?いつの間に!?」

「だから、開けてみろって」

開けなくても、中身はわかってる。

さっき私が相当悩んでいたピアスが入っているに決まってるんだ。

どうしてこの人はこんなにもスマートにこういうことをやってのけるんだろう。

「本当はもっと後で渡して驚かせようと思ったんだが・・・」

袋を開ければ、可愛くラッピングまでされている。

「ねえ、左之〜・・・本当なんなの?もう〜・・・」

「お前がずーっとショーケースの前に居たからな」

店員さんにこっそり在庫を出してもらって、直ぐにお会計を済ませたらしい。

私、そんなことも気付かないくらい悩んでたってことか。

「ありがと」

「ん」

「・・・な、なに?」

私の顔の前に頬を寄せてきた彼がどうしただろうかと問えば、何とも当然のような口ぶりで。

「何って、飛びついてキスくらいしてもらわねえとな?」

「は!?なに言ってんの!?こんな人通りの多いところで!?」

「・・・・・・人通りがなければ良いのか?」

「・・・う、うそ!するする!します!」

人通りの無いところの方が危険だと察知した私は、恥ずかしさを必死で殺して、彼の頬にキスをした。



覚えてろ、ばか。



**********

Q.恋人にしたいのは?

A.原田左之助

いろんなことスマートにこなして、さらには思いっきり甘えさせてくれそう&甘やかしてくれそうなので。
ベッタベタですが、こういうの左之さん似合いそう。相手に勘づかれないようにするのってすごーく難しい気がする。
バレバレなのもそれはそれで可愛いんですけどね!!wwwwwww
平ちゃんとかが左之さんのアドバイスを元にやってみようとしてバレバレとかでも最高に可愛い!!!!


友達 / 恋人 / 旦那 / 愛人 / 抱かれたい / 抱きたい
企画top | TOP

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -