その日の1日・PM
部活
「名無しさんちゃん、ボール磨いといてくれる?」
『はい、リコ先輩!もうすぐ、外周から帰ってきますから』
「わかったわ、有り難う」
基本は、リコ先輩と連携をして進めていく。
私の仕事もたくさんあるけど、
リコ先輩にもある。何より努力しているのは、選手達自身だけれど。
名無しさんは少し手を止め、
くすりっと笑った。
*****
部活・休憩時間
『皆さーん、水分補給忘れないでくださいね』
そういいながら、飲み物を渡す。
新しいタオルもきちんと添えて。
『はい、順平先輩』
「ありがとな」
『俊先輩も』
「愛が十で有り難う…ヤベぇ、キタコレ!」
『愛が、十で…有り難う…。なんか素敵ですね』
くだらない話や、励まし
アドバイスをしながら渡していく。笑顔も忘れずに。
『テツ君、大我君。はい、スポドリとタオル!』
「ありがとうございます。」
「サンキュな」
『テツ君、お疲れ様』
部活終了後、笑顔で彼を迎える。
夜道。
暗くなった道は、どこか寂しい。
「今日も、よっていきますか?」
『うん!…もしかしたら、また大我君いるかもね』
案の定、
私が席を離れていれば、黒子の席とは反対側に大我君が座っていた。
『日本一、目指そうね』
いつも通りの日常。
いつも通りの帰り道。
誰にもばれないように、
小さくつぶやいた。
みんなで頑張ろう。
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