もの凄い柔らかい布団の上に私はいた。


体が少し痛い…



重い瞼を持ち上げると…


目の前に……


「ゴリラ…!」


「お、目を覚ましやしたぜィ」


「俺、ゴリラ…?」

「…まぁ、な」



…………!?

「うわああああああ!!」

思わず私は叫ぶ。

だって、私の目の前にいる三人組は…


「そっ、総悟………」


「ん?なんで俺の名前…」

「ごごゴリラ!」


「え?勲泣いちゃうよ?いいの?」

「ひっ土土方十っ四朗…」


「って俺はフルネームかよ」


なんで私ここに居るの!?
ここ、何!?

ガラッ


唐突に障子が開いた。

「あ、目ぇ覚ましたの?」


「や…まざき………」

「え?」


嘘、嘘、嘘!?

「ここ、どこですか!?」

「え?真選組の屯所だけど…」

「なんで私ここにいるんですか!」


「あぁ、俺がね、事故に遭いそうになってる君を助けたつもりだったんだけど……君、打ち所が悪かったみたいで、気を失っちゃったから、ここに連れて来たんだ。ごめんね、痛いとこない?」

山崎らしき人物が笑顔で答えた。

「そうじゃなくて!私が今まで居たのは三次元なんです!!なんで私二次元に居るんですか!?」

「え?ここが三次元でしょ?」

…微妙な空気が流れる。

「話が噛み合ってなくないか?」

ゴリラが口を挟む。

「ゴリラは黙って下さいどうせ馬鹿なんだから!」

絶対話の邪魔になるから、ゴリラは軽く睨んでおく。

「うぅ……トシぃ〜」

ゴリラは土方十四朗に泣きついていた。

「(言い返せないのが辛いな…)」


「こ…ここ、ほんとに真選組屯所なんですか?」

「だからさっきからそう言ってるじゃねぇか」


土方十四朗に睨まれた。

……マヨな性格だとしても、やっぱり鬼の副長、瞳孔かなり開いてるし…怖い…

「それにしても…あんた、なんでそんな格好なんだィ?」

「確かに、この国では見かけないあまり服装…ですね」

「いや…でも本当に本物なら、私なんで…?なんでこの世界に来ちゃったの……夢!?今私夢の中!?私今寝てるの!?いやでも感触あるし…?」


「すげぇやこの女この俺を無視してやすぜぃ」

とりあえず挨拶だ!

「初めまして皆さん!!私、本城伶奈と申します!異世界から来ました、よろしくお願いします!」

変な奴を見る目で、真選組の4人が見てきた。

「……………」

「……どうやら彼女の頭の中だけで何かがまとまったみたいですね、俺らは分かんないけど……」

「それ以前に言ってること無茶苦茶じゃねぇか」

「まぁ、これからゆっくり説明してもらおうじゃないか!!」

「面白くなりそうですねィ」

総悟が口笛を吹いた。







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