※不幸せ
「皆幸せならいいですよね」
彼女は言った。
優しい、彼女らしい発言。
微笑む彼女を見つめながら、ふと感じたのはそんなことはあり得ない、という彼女の言葉を真っ向から否定するものだった。
わたくしは、なまえが好きだった。過去形なのは、そうではないといけないからだ。わたくしの恋は実らなかった、それだけなのだ。
そう、それだけのはずなのに、どうも、諦めがつかないわたくしの気持ちがいつまでも心に居座ってしまった。
片思いは実らず、もう何年になるだろう。膨大な時間はただ過ぎるだけ。報われる事もなく、何も進展をなさない。
我ながら、馬鹿なことだと思う。
「ノボリも、そう思うでしょ、?」
こちらに向けられた微笑みに、なんとも言えない劣等感にさいなまれた。
みんな、幸せ。
わたくしの幸せはあなたによって決まる。
そう、思うのだ。
それならば、わたくしの幸せ永遠にこない。それでも、いい。
「わたくしの、幸せは多分もう来ないでしょう、何故か分かりますか、」
問えば、彼女は困ったように笑って、ゴメンねと言った。
幸せがこない日
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待たせてごめんなさい!
それなのにこのクオリティー……ごめんなさい
リクエストありがとうございました!
20110529