何やら沢山の回線を繋げたパソコンのキーを一心不乱に叩く彼は酷く不気味だ。不審とも言える。



「あの…アクロマさん…?」

「なんですか、わたくし今凄く忙しいのですが!」

「あ、すみません…コーヒーここに置いときますね」

「はい、ありがとうございます!」



カタカタとキーを叩きながらも会話が出来るとは、流石科学者、って感じだと思う。科学者はパソコン得意そう、という単なる偏見からの感想だが。
アクロマさんの邪魔は良くない、とそこそこ広い部屋の隅っこへ移動した。部屋に充満する電子音に、アクロマさんの手持ちポケモン達が心地良さげに宙を泳いでいる。



「みんな、私と一緒に寝る?」



そう、毛布を片手にポケモン達に問いかければ、ゆらゆらと此方に近づいてきてくれた。
ポケモン達は私を囲むようにすりよってきて、皆一様にひんやりしていた。








「…ん………」



まだ重たい瞼を擦りながら身体を起こす。
右をみて、ギギギアルがすぐ側にいたことに笑い、左をみれば、水色の触角が目に入った。なんのポケモンだっけなぁ、という冗談はさておき、アクロマさんが作業を続けていたパソコンに目をやる。煌々とそれは電源がついていたが、寝る前のような電子音はすっかり減っていた。
再び左に目を向ける。
私の肩にもたれ掛かって寝る姿に、私は安心を覚えて再び眠った。





電子音で眠る
(君と一緒に)



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なんか久しぶり過ぎて意味がわからない小説が出来てしまった…
アクロマさんまじかわです



20120627