※痛い系




倒れたまま、あまり動かなくなったかのじょを、踏みつけてみた。そしたら、かのじょは唸った様な小さい声をあげて、苦しそう。白かったかのじょの肌は、痣や傷で赤とか青とかでカラフルで汚いなって思った。見つめた瞳はまるで死んでるみたい。

一番最初は、小さな小さな喧嘩だった。だけど、二人共意地になって謝らない。それどころか、かのじょはまるでぼくが悪いかの様に泣き叫ぶ。それが我慢出来なかったぼくの手が、かのじょの頬を叩いた。かのじょは、弾かれた様に泣きやんで、静かになった。あぁ、最初からこうすればいいんだ、って、ぼくの中で何かが見えた気がしたんだ。
そして今、かのじょはぼくに逆らわなくなった。泣き叫ぶ事も無くなった。只黙って泣く様になった。どんなに叩いても、蹴りつけても、かのじょは何も言わないで、ただ泣いた。声を出さないで、涙もぬぐわないで、死んだ様な目をぼくにむけ続ける。するとぼくは、何もかもがグチャグチャになって、かのじょをもっと叩いた。それで、エンドレス。
ずっと、こうなって、結局ぼくが飽きてやめちゃう。ずぅっと、そう。変わらない。かのじょは逃げないし、ぼくはやめない。汚い汚いかのじょには、ぼく以外に居場所がないって、知ってる。逃げられない事も、知ってる。



「愛してる、」



呟いてみた。
かのじょは何も言わない、泣くだけ。分かってた、知ってた。
またぼくはかのじょを叩く。
ぼくは、かのじょに何を求めているんだろう、?



かのじょとぼく
(ぼくらがなくしたもの、"愛")

----------------
よく分からない事に……



20110119



「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -