彼はヘビースモーカーだ。
健康主義な彼唯一の、不健康。
それは酷いもので気付けば吸っている程。
「ねぇ、なんでそんなに煙草吸うの?」
問えば、また吹かしていた煙草を灰皿におき、彼は首を傾げた。
その行動にかわいさを感じ、笑みが零れる。
「…敢えて言うなら、口が寂しいからでしょうか、」
ふむ、と声が漏れた。
立ち上ぼる煙、最初は慣れなかったそれも今じゃ彼の香りの様で愛しさすら感じ初めている。
口が寂しいと、言った彼。
見つめながら、頭を巡る言葉を吐き出せば彼はびっくりした様に目を見開いた。
「はい、?貴女様は何を…」
「だって、身体に悪いし、肺真っ黒になっちゃうよ、てかなってるかもだし、」
たどたどしい言葉、それを聞きながら彼は静かに煙草を灰皿に押し付け、そして、静かに近付く顔、フワリと香る煙草の匂いに嬉しい様な恥ずかしい様な気持ちが胸を生め尽くした。
染まった、(私を煙草代わりにしてよ)
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ノボリさん、喫煙者だったら萌えるかなと
人それぞれな事に気付いた
20101231