※死ネタ
真っ白な部屋は静寂に包まれており、闇にのまれそうな私の呼吸をする音と、機械音だけがひっそりと響く。
今にも消えそうな呼吸音。
「なまえ……?」
横から聞こえる声に、反応が出来ない。
それを不自然に思った彼が近付いてくるのを感じた。
「なまえどうしたのですか、なまえ、」
肩に触れた手は、温かくジワジワと広がっていく。
動かない、身体。
「なまえ……?」
静寂を切裂く彼の声は、私の耳には届かず落ちて行く。
息が出来ない。
苦しくは、ない。
どんどん遠のく意識の中、叫ぶ彼の声が小さくなる。"ゴメン、ね"
口を静かに動かせば、彼は叫ぶのをやめた気がした。
見えない彼の顔。
あぁ、泣いてるかもしれない。
ゴメンなさい、ノボリ………。
プツリと、意識がそこで途切れた。
もう、息をすることはない。
溺れる魚(部屋に響く機械音は彼女の死を意味していた)
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暗いお話は書いてると進みますが読み返すと意味が分からないことが多いです。
不思議。
20101209