奴隷部隊の裏側






シリアスと見せかけた物凄いギャグなので注意。
後半会話文です。











「小雨がチラチラと煩わしいですね…」

「安全圏からしか射てぬ腰抜け共め!」


遠くから、怯えたような矢が奴隷部隊に放たれる。
その矢は恐れるに足らぬもので、オルフは気だるそうにそう呟いた。
シリウスも同じことを思っていたのか、苛立ちを見せた口調で後に続ける。
二人が語り掛ける相手は、彼らが所属する奴隷部隊の総大将、紫の瞳を持つ「アメティストス」。
威風堂々なその姿のまま、アメティストスが静かに口を開いた。


「弓兵は、相手にせずとも良い。オリオン亡き今、奴等は只の雑魚に過ぎん」


まるで吐き捨てるようなその言い方に、絶対の自信が感じられる。

それにしても、とシリウスは思う。
どうして、敵はこうも死に急ぐのだろうと。もう少し考えれば、マシな戦いもできるだろうに。
きっと敵の指揮官に問題があるのだ。そう思い、シリウスは口を開く。


「閣下、敵の指揮官はどうやら…」

「猪突猛進しか知らぬ馬鹿のようですね」

「ですな」


シリウスの言葉を奪いオルフが続けた。オルフも同じことを思っていたのだろう、嘲笑しながら吐き捨てる。
シリウスは彼に便乗するように頷いた。


アメティストスはその言葉には何も答えず、次の指示を出す。


「シリウス、お前の部隊は左、オルフ、お前の部隊は右から廻れ、挟撃するぞ!」

「はっ!」

「了解!」


その指示に、二人は個々に返事をした。


























《はいカットー!!》








シリ「ふあー」

オル「なかなか疲れますねぇ…」

エレ「なぁ、俺大将っぽかったか?」

シリ「ええ結構様になっていましたよ」

オル「いつもああだといいんですけどねー」

エレ「嫌だよ、あんな堅いキャラ。肩がこる」

シリ「全然キャラ違いますもんね」

エレ「俺もだけど、お前も違うよなぁシリウス。『射てぬ』とか何キャラだよお前って感じ」

オル「隣で笑いを堪えるのに必死でした」

シリ「いやいや、なんか多少笑ってなかったか?あれも役作りか?」

エレ「オルフは変わんないな」

シリ「うん、変わってない。なんか黒い」

オル「それは褒め言葉ですか?嬉しいですねー。お礼は私の竪琴スライサーでスパッと」

シリ「やめてやめて痛い痛い」

エレ「ってか、閣下って呼ばれ方も慣れない」

シリ「俺もオルフも違いますしね」

オル「アメティストスって名も今思い出しましたよ」

シリ「というよりさ、オルフ、お前ちゃっかり俺の台詞取らないでくれよ」

オル「だって、『猪突猛進』からでもいいから台詞取らないと、私の出番がないんですもん。それにエレフ、貴方に語り掛けたのに何故返事をしなかったんです。そうだな、の一つや二つアドリブで入れれたでしょう」

エレ「だってお前、あれは俺への当て付けだろ!?」

オル「違いますよ、被害妄想は程々にしてください」

エレ「いや絶対そうだ!普段俺に対して猪突猛進猪突猛進ちくちくちくちくと言ってて、そんであれだけいい笑顔で敵の指揮官に同じことを言っても俺じゃないって信用できないんだよ!貴方の仲間ですよって顔が言ってたし!」

シリ「え、そうなの?」

オル「違いますよーぅ(にやにやにや)」

シリ「あ、今いい笑顔。すっげいい笑顔」

エレ「うぅ………(泣)」

シリ「ああ泣いちゃった…オルフー、大将弄りは程々にしといてくれよー」

オル「わかりました。ではシリウス弄りに切り替えますね」

シリ「誰も弄らなくていいんだって!ってか、取り敢えず終わり?」

オル「まぁ、そうですね」

シリ「じゃあ解散しようか。お疲れ様ー」

オル「お疲れ様です」

エレ「うう……俺レオンに会ってくる…」











終わる。













いや、うちのサイトの奴隷部隊の面々とMoira本編の奴隷部隊の面々はかなりキャラ違うから、もしかしたらこんな収録があったのかもしれないって(無い


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -