ちゃんと愛しているかな?



レオエレでシリオル前提ですが、レオシリっぽい描写がありますので注意。








「シリウス君、二人きりで話があるのだがいいかな?あちらの陰に行こう」

「え、いいですけど。どうしたんですか?レオンさん」

おもむろに唐突に、俺に話し掛けてくるレオンさん。直接俺だけに指名してくるのなんて珍しくて目を丸くするが、特に断る理由もないし好奇心も先立ってついていくことにする。
後ろではなんだなんだと大将とオルフがざわつくが、レオンさんがスッと笑顔を崩さずに二人に言い渡す。

「ああ、エレフとオルフ君はついてこないでくれ、シリウスくんとの大切な話なんだ」

「「!!?」」

色々な意味で二人はショックを隠せず、顔を赤や青に染め今にも何かしでかしそうな雰囲気をみて、俺はちょっと待っててと言うしかなかった。
それにしてもレオンさんの大切な、しかも俺にだけの話ってなんだろうか。見当もつかず、行こう、と言われたその後ろをついていくことしか出来なかった。





「―――というわけで、陰に来たわけだが」

「説明口調ですね、レオンさん」

「話というのはだな…まぁちょっとした実験なんだ」

「?」

何だろう、と首を傾げる。実験なんてそんな道具は見当たらない。

「シリウス君が、まだ美形の方で良かった。失礼するよ」

「えっ?」

そう言うと、レオンさんはおもむろに俺を抱擁した。ふわりと包み込むように優しく………とかそう言う柔らかい説明はいいんだ、現状を説明していただきたい、誰か、なんだこれレオンさん何してんの!?俺何されてんの!?

「!!?っレオンさn」

「浮気は許さんぞレオオオォォォン!!」

「この無差別セクハラ大魔王めシリウスから離れろおぉぉっ!!」

混乱極めた俺の思考を更に掻き回すことになったのは、突然草むらの陰から出てくるオルフと大将の出現だった。
大将とオルフが現れた!戦いますか?逃げますか?の選択肢があるなら迷いもなく逃げますボタンを連打していたであろう。
つまりは、開いた口が塞がらない。待ってろって言ったのに。

「あわわわわ」

「あははは、ついて来るなって言ったのに…いやぁ愛されてるね私達」

いつの間にか抱擁を解除していたレオンさんが、いい笑顔で突進してくる二人を眺めている。この人は一体なんなんだ、誰かこの人を説明してください142文字以内で。

「いやそんな悠長なこと言ってていいんですか!?二人ともレオンさん目掛けて殺気立ててますよ!特にオルフ!」

「実験成功だからいいんじゃないかな、私は逃げるよ。では」

優雅に、そして俊敏にレオンはその場を駆け出した。その後を般若の形相の二人が追い掛ける。これが文で良かったな二人とも、漫画ならその顔全国放送だったぞ。

それよりも実験とはなんだったのだろうか。結局何がしたかったのかよくわからなかったが、取り敢えずは俺にそこまで害がなかったから良しとしよう。帰るか。




【レオンの実験=嫉妬と言う名の二人の愛の確認=成功】










勿論レオンにその気はありません。多分(多分かよ

でもちょっとおいしいかもと思った私を誰か殴って。


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -