朝食
「サクサク」
「………」
「さくさくさく」
「………ぁんだよ」
「んー?朝からよくそんな牛乳入れたら直ぐに出来る愛情の欠片もないしかも安いそして甘いそして栄養素のバランスが組まれている様で健康要素が見当たらないシリアルを、サクサクサクサク頬張ることが出来るなぁって思って。いやシズちゃんには理解出来ないだろうけどね、俺には真似できないなぁ凄いなぁシズちゃん流石単細胞味覚までアバウトだね!」
「まぁ、あれだ、ノミ蟲弾け死ね」
「シズちゃんが全裸で池袋練り歩いた挙げ句公衆の面前で土下座死したら考えてあげる」
「土下座死って何だよ」
「頭打ち付けすぎて弾けて死ぬの」
「弾け死とかお揃いだな」
「喜ぶなよ」
「喜んでねぇよ。ってかテメェも朝から納豆ご飯とか食ってるんじゃねぇ」
「待て、別に普通だから」
「えっ」
「……平和島家って常識大丈夫?」
「幽を悪く言うんじゃねぇ」
「幽くんオンリーじゃないんだけど。っていうかさ、その握りスプーンもなんなの萌えっ子狙ってるの?」
「がっつくにはこの握り方が都合良いんだよ」
「朝からがっつくなよ」
「腹減ってんだ仕方ねぇ」
「だったらもっと身になりそうなもの食べなよ。シズちゃん料理出来るんだから」
「朝から作りたくねぇ。そもそもテメェが低血圧で朝弱いから作れないのが悪い」
「きたよ見も蓋もない責任転嫁」
「は?責任転嫁でもなんでもねぇだろ」
「自分が作りたくないから俺にしかも朝から調子良くない俺に作れって十分な押し付けっぷりだと思うけど」
「うだうだうっせぇな…つーかお前が作る料理旨いんだから朝から食わせろって」
「…………」
「自分で作って食うよりずっと良い」
「…………」
「…臨也?どうした突然黙って」
「シズちゃんって天然の爆弾持ったヘタレ括弧亭主関白属性含む括弧閉じるだよね」
「俺は爆発物なんて持ってねぇぞ」
「ツッコむとこそこかよ、ってかさっきその爆発物が盛大に爆発したからシズちゃんが気付いてないだけで」
「………」
「体見ても体は爆発してないから面倒だなぁもうかわいいとか思ってないから。絶対」
―――――――――――――――
がっつかないとふやふやになったシリアルが苦手って静雄だとかわいい。