ポケ封‐第N話‐







セキチクシティ


■ロケット団に占領されていたヤマブキシティを解放、そしてヤマブキジムのジムリーダーに勝利した天化。次なる街はセキチクシティ。ポケモン取り放題の“サファリパーク”がある街です。さて、この街では何が起こるのでしょうか?


「おっ、やってるやってる」


緑が豊かな街セキチクシティ。奥にあるサファリパークのせいか、たくさんの人で賑わっています。その様相はまるで縁日のようです。
バトル大好きな天化も、こればっかりはわくわくせざるを得ません。ジム戦より先に、サファリパークへと向かいます。
ゲート前で説明を受け、サファリ用のモンスターボールをもらい、いざ出陣!


「どんなポケモンが出てくるさね〜?楽しみさ!」


天化がこれほどまでに期待しているのも、このサファリにしかいないポケモンが多く、希少かつかっちょいいポケモンが多いからです。
ちなみに私はストライクが好きです。


草むらをかき分け進む天化。途中で出現してきたポケモンたちをゲットしつつ、まずは奥のトレジャーハウスを目指します。
このサファリでは歩数が制限されているので、トレジャーハウスへたどり着くためには無駄な動きは禁物です。
やっとの思いでたどり着いた天化に、なんと「ひでんマシン3(なみのり)」のプレゼントが!
なみのりがあれば、海や川など水辺での移動が可能になります。さっそく水属性のポケモンに覚えさせましょう。


「しらたき、あーたに決めたさ!」


しらたき(タッツー♀)に技を覚えさせていると、草むらのどこかでキラリと何かが光りました。
不思議に思って辺りを調べてみると……、


「…………何さ、コレ」


天化が拾ったのは金の入れ歯でした。
そういえば……と、街を探索中にどこかの家でモゴモゴしか話せなかったおじいさんを思い出します。


「届けてやんなくっちゃさ!」


タイミングよく歩数を超え、サファリ終了の放送が入ったので、天化はサファリから出ておじいさんの家へ向かうことにしました。
造りの良い家に入り、おじいさんに入れ歯を渡すと――、このおじいさんは実はこのサファリの園長だということが判明!
そうだよな、金の入れ歯だもんなー、と考えていると、なんとこの園長もお礼に「ひでんマシン4(かいりき)」を渡してきます。なんて太っ腹!……っていうかどんだけ儲かっているんでしょう。



■さて、サファリも楽しんだことですしそろそろジムリーダーに挑むとしましょう!
ここセキチクシティのジムリーダーは毒使い。毒には地面かエスパータイプが相性が良いのですが…、残念、天化はその両タイプとも育てていません。レギュラーメンバー内に地面技やエスパー技を持っているポケモンもいません。
ということは、ここは高レベルポケモンで力押しするしかありませんね!私ぽっちーの得意な戦法です!


「またお前に頼ることになりそうさ。すまないけどよろしくさバクヤ」

「ギャオウ!(任せろ!)」


セキチクジムは一見何の仕掛けもないように見えますが、実は目に見えない壁が張り巡らされており、そう簡単にジムリーダーのところへ行けるようになっていません。
進んではぶつかり、を繰り返しトレーナーたちと戦いつつ、やっとジムリーダーの前までたどり着きました。


「俺っちとバトルするさ!」

?「フフ、まさか僕のところまで来るとはね」

「……あーまさか」

「今日の僕は一味違うよ?天化くん!」

「やっぱり楊ゼンさん(半妖態)さー!?」


セキチクジムのジムリーダー・キョウは、楊ゼン(半妖態)でした。
毒タイプのポケモンは状態異常を起こす技が多く、一筋縄じゃいきません。ましてや力押ししか知らないような天化とポケモンたちでは、良いようにいたぶられてしまうかもしれません。


「行けっドガース!」

「頼むさ、バクヤ!」


楊ゼンのポケモンたちは、これまでのトレーナーよりもレベルが高く、またHPが半分を切ってくると大爆発を起こしてこちらのポケモンまで道連れにしてしまうという、なんともはた迷惑なポケモンです。
これは毒やねむりを食らってしまう前にさっさとカタをつけてしまうに限ります!


「よくやったさ、バクヤ!」

「バトルは始まったばかりだよ、ベトベトン行け!“ちいさくなる”!」


ちいさくなると、こちらの技が当たりにくくなってしまいます。どれだけ威力のある技を持っていても、当たらなければ意味がありません。やはりここは一撃で倒さなくては。


「バクヤ、火炎放射だ!」


何度か外した後、無事に命中。ベトベトンは沈みました。
さぁあと2体、バクヤの火炎放射の餌食になってもらいましょう。


「いいぞバクヤ、そのまま押しきるさ!」


3体目のドガース、4体目のマタドガスを倒し、楊ゼンもといキョウに勝利!
ピンクバッジとわざマシン06(どくどく)を手に入れました。
今回の功労者はもちろんバクヤです。


「サンキューさ、バクヤ」

「天化くんはいい仲間を持ったね。君もそのポケモンも、お互いを信用しているみたいだ」

「信用じゃないさ、信頼さ」


と、いつかどこかで使いたい封神のセリフ5本指に入る、例の決め台詞を言う天化。
楊ゼンに別れを告げ、次の街へと向かいます。
次の町は、海に囲まれたグレン島。波乗りを覚えたばかりのしらたきに乗って、しばらくは水路を進むとしましょう。


「あ、グレン島のジムリーダー・カツラさんから言伝てを預かってるよ。《成長した姿を楽しみにしている》だって。頑張ってね」

「ありがとうさ」


グレン島のジムリーダー・カツラとはいったい何者なのでしょうか?
次回をお楽しみに!

2013/03/19 13:54

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