ポケ封‐第M話‐







ヤマブキシティ(シルフカンパニー本社ビル〜ヤマブキジム)


■カビゴンが塞いでいた道は、ヤマブキシティへと繋がっていました。どうやら、こちらの道からでも次の街セキチクシティへ行けるようです。せっかくなので旅の消耗品を買いにショップへと足を向ける天化でしたが…。


「……なんかおかしいさ」


通りには誰も歩いておらず、街全体が静まり返っています。
異様な雰囲気の中、ちらほらと目に入ってくるのは黒づくめの……ん?ロケット団!?

どうやらタマムシシティはロケット団に占拠されてしまったようです。

占拠されてしまったのはあの有名なシルフカンパニーも同じのようで、本社ビル入り口に立っていた見張りの目を盗んで侵入してみると、中はロケット団で溢れていました。
逃げ遅れてしまったシルフカンパニー社員からの話を聞くと、なんとロケット団はマスターボールが目当てだということが判明!
マスターボールとは、このシルフカンパニーが開発しているモンスターボールの1つで、どんなポケモンでも必ず捕獲できるという幻のボールなのです!
そのマスターボールを手に入れて、ロケット団はいったい何をするつもりなのでしょうか。


「絶対にろくなことじゃないさ!」


天化は、社長室にいるというロケット団の団長サカキもとい趙公明の元へ急ぎます。
シルフカンパニー本社ビル内は至るところにワープ設備あり、まるで迷路のようになっていてそう簡単に社長室へたどり着けません。通常業務に差し支えが出るはずなので、このワープは会社の設備ではなくロケット団が仕掛けたのかもしれません。さすがラビリンス好きな趙公明です。


「おぉっ、そこにいるのは天化くんかい?また会ったね!」

「この間の勝負の続きさ。俺っちが勝ったらすぐにこの街から出てってもらうさ!」

「今シルフの社長と話をしているのさ。大人の世界に口を挟んでもらっては困るね。……どうしてもと言うなら痛い目を見てもらうよ!」


ここにたどり着くまでにさんざん他のロケット団員たちを撃破してきた天化。趙公明といえまったく引けをとりません。
バクヤはもとより、カリュもだいぶ育ちました。


「カリュ、かえんぐるまだ!」

「……まさかまた負けるとはね。仕方ない、兵を退こう。でもすべてのポケモンは我がロケット団のため、いや僕のためにあるんだ。そのことを忘れないように!」

「負け惜しみさ」


趙公明が去ったあと、シルフカンパニーの社長からお礼としてマスターボールを貰いました。
これで伝説級のポケモンを簡単にゲットできます!……嬉しいけど、持ってたらまた狙われるから渡したとかじゃないよね?社長。




■シルフカンパニーからロケット団を追い払い、本社ビルから外へ出てみる天化。どうやらヤマブキシティは本来の姿へ戻っているようです。
ヤマブキジムのお隣にある格闘道場で腕試しをし、危なげなく勝利。これでやっとヤマブキジムリーダーへと挑戦できます。

ちなみにこの道場。昔ヤマブキシティには2つのジムがあったそうですが、統一試合で道場側が負け、今の形になったとのこと。
ポケモンの世界は完全実力主義のようです。天化の好きそうな世界ですね。


「たのもー!」

?「来ましたか。予感がしていましたよ」

「そーいやあんた、街が乗っ取られている間何をしてたんさ」

?「……機を見てました」

「あー、ジムの入口もロケット団に見張られてたもんなー――って、あーたもしかして邑姜さんさ?」

「よくわかりましたね。戦いは好きではないけれど……勝負です天化さん!」
※画像はナツメがなかったのでスズナです


ヤマブキジムリーダー・ナツメこと邑姜は、エスパータイプの使い手。苦手な悪タイプの技を持ってるカリュを繰り出します。


「行けっ、カリュ!かえんぐるまさ!」

「ふっ甘いですよ。フーディン、瞑想して特攻と特防をアップ!からのサイコキネシス!」

「さっきまでの奴らとはけた違いさ…!だけど物理攻撃で押し通す!咬みつくさカリュ!」


モルフォン(虫エスパー)以外は全て咬みつくという、まさに力業にて勝利!
趙公明戦からの連戦により、カリュの顎もそろそろ疲れてきたのではないでしょうか。

そんなカリュにご褒美をあげましょう。
進化の石の1つ、ほのおのいし!



これでカリュもガーディからウインディへと進化しました。
ちなみに下にあるのは、ポケモン図鑑でのウインディの説明です。

【ウインディ(ほのお)】
でんせつポケモン。
ちゅうごくの いいつたえにある でんせつのポケモン。ものすごいスピードで はしるという。

まさにポケ封のためにいるような(笑)
初めは何となく天化に似合いそうだな〜ってだけで選んだのですが、まさか中国の伝説だとは!
かっこいいぜ、ウインディ!




■ヤマブキのジムリーダー・邑姜に勝利した天化。ゴールドバッジと瞑想の技マシンを貰います。
レベル70以上のポケモンは言うことを聞くように〜とか何とかバッジの説明をしてくれていますが、ここまでくればあまりバッジの効果は関係ありませんね。レベル70より強いポケモンは、そっぽ向いたりふて寝したり……って、むしろちょっと見てみたいですが。


「フーディン、みんな、お疲れ様です」

「バッジさんきゅーさ。あっ、ここに来る前に隣の格闘道場行ってきたんだけど」

「はい?」

「道場の師範、南宮かつって人?あーた昔コテンパンにしたらしいさね」

「えぇ。そんな人もいましたね。今だにジムリーダーの座を狙ってるみたいですけど。それが何か?」

「……いや」


南宮かつさんが再びヤマブキのジムリーダーに返り咲くことは難しそうだなぁと感じつつ、ヤマブキジムを後にした天化。
さて、次の街はついにセキチクシティ。サファリでポケモンをたくさんゲットできるでしょうか?
そして、ジムリーダーにはついにあの人が?

お楽しみに!

2013/03/13 20:41

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