いつからこうしてるんだっけ?
なんでこんなことしてるんだっけ?
そんなことに頭が回らないほど、オレも星も疲れてた
何が原因だったのか
そんなのわからない
ただ、星を見た途端に殺さなくちゃいけないと思ったんだ
それは多分、星も同じだったんだと思う
だって、オレが駆け出すのと星が銃を出すのは
同じ瞬間だったんだから
「はぁ……はぁ……」
「あぐっ……はぁはぁ……」
どっちも汗だくで、微かな血だらけなんだと思う
オレの視界はモノクロから変わっていないけれど辺りに漂う鉄の臭いだけでそれは予想がつく
なんでこんなことしてるんだろう?オレは星を殺したくないのに
星はどうかわからないけれど、オレたちは互いが少なからず必要なんだからこの結末なんてどちらも望んでいないに決まってる
そうだよね、星?
声に出せないけど同意を求めてしまうぐらいにはこの終わりが嫌なんだ
「はあ、はあ……うっ……」
「はあ……ああ……」
オレは構える
星も銃を構える
どちらも体力気力、共に持ちそうにない
次で最後だ
それがわかった瞬間、オレは笑った
確かに自分の口角があがったんだ
対する星も笑ってる
「星……もし、どっちかが死んだら……」
「……そうだね。どっちかの罪も背負って罰を受けようか」
子供の内緒の話のように
笑ってオレたちは求めていない最後を迎える
ここで死んだ方がいいのか生きたほうがいいのか
それは狂っているオレ達には理解はできない