その日もいつも通りの日
町の人たちから罵詈雑言を浴びせられ、石を投げられ
なんとか食材を確保して家に帰った

いつも通りになると思った
けれど、家の中に入ろうとしたら一匹のリスに呼ばれて付いて行った
行った先では倒れている青年

肌のいたるところに黒い痣みたいなのがあり、奇病と思ってもおかしくない
苦しいのか息は正常じゃない
これは見逃せない

私は彼を屋敷に連れて帰った


私が住んでいる屋敷は、大きくて一人ぼっちの私にはもったいなさすぎる
この家の外見で町の人から『魔女』だなんて言われてるけれども、それも仕方ないっ思ってる
誰だってそう思っちゃう屋敷。そう思うのは人間の当然心理

青年を余り余っている客室の一室のベットに寝かせる
よかった。掃除は暇だからよくしていたけど、こんな時に役に立って
何時、何が必要になるかわからないものだ

それからは昨日摘んできた薬草の分別
この山は薬になる草花の宝庫。痛み止めでも種類があって、気を付けないと危ないのもできあがったしまう
『毒にも薬にもなる』っていう東洋の言葉通りのことが起きちゃう

乾燥させるものと凍らせて保存させるもの
そうそう。腐ったり枯れたりしてる部分があるから気を付けないと
出来上がった物はそれぞれ小瓶に入れる。間違えないよう名札もつけて

それが終わったらご飯の準備
外にある井戸から水を汲んだりしないと
かまどの火も気を付けて。強すぎちゃうと焦げてしまう

簡単に作ったのを器に分けて、おぼんに乗せる。今日は一人じゃないから二人分を用意
全部をおぼんに乗せて私は青年を寝かせている客室に向かう
扉を開けると、上半身を起き上がらせている青年

起きたんだ、って思ってたら青年が私の方を見た
目が合ったときわかったのは、青年の瞳が何よりも暗く淀んでいたこと



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