空は晴天
風も涼しい
今日は絶好調な日だ

昨日の夜に俺のケータイにメールが着た
内容は指定の場所にS組の皆は集合しろというもの
差出人は不明。怪しすぎるけれども、もしも何か重要なことだったらと思い準備をした

服装は私服でいいってあったな〜
タンスの中から着ていくのを取り出し着替える
集合時間は八時。ここからそう遠くない遊び場には最適な場所に行くには時間はかからない
早めに行くか。カバンを肩にかけ、時計を確認して急ぐ

「いってきます!!」
「いってらー」
「いってらっしゃい」

誰もいないはずの自分の部屋に大きな声で言ったら、隣と下から返事が
あれ?
驚いて見ると、同じアパートの住人である宗人さんとエモンさん。うわぁ、聞かれてた
少しだけ恥ずかしいと思いながら階段を駆け下り、道路へと出る
もう一回二人を見ると手を振られたので思わず振って走り出した

電車がいらないぐらいには近く、自転車がいらないぐらいには体力がある自分の足で目的地に向かう
もうすぐ夏本番だから暑いってのに走るあたり、自分でも自分自身がバカだなぁと思うけどこれも節約。一人暮らしに甘えは厳禁!!

ちょっと時間はかかったけどすぐ着いた集合場所には、まだ誰もいなかった
……今何時だ?
自分のケータイで確認すると、集合時間よりも15分早い
……うーん、ちょっと急ぎすぎたか?
ここで一人で待ってるのも何だし、店でもまわろっか「影さーん!!おっはよー!」

「相変わらず早いね影さん!!僕、影さんの早めに行動するところ好きだよ!!」
「ちっ……お前、ストーカーしてただろ」

元気よく走り寄ってきた現は傍から見ても汗だくだ
こいつのことだから車か電車を使うはず。なのにこんなに汗かいて、しかも息切れしてるってのは走った
なんとなく後ろから気配はしてたけど……

慌ててあたふたし出す現
まだ汗かいてんのになんで余計疲れる動きしてんだこいつ……
あまりにも見てなんとも言えなくなり、カバンからティッシュを出す

「いやあのね?僕は偶然影さんを見かけて、でも影さん、走るのが速いから「おい」はい!!」
「汗拭け。目に入ったら染みるぞ」
「……影さん大好k「間に合ったわ!!」」
「あ、カトちゃん」

こっちも息切らしてきたなぁ……パンツスタイルで大人っぽい雰囲気の服装は当然カトちゃんに合っててカッコいい
いつも通り髪はそのままで、それでもやっぱり似合ってる

今日もカトちゃんはカッコよくて綺麗だ
カバンから汗ふき用の美容品を出してカトちゃんに渡す

「カトちゃん、これで拭きなよ」
「あ、ありがとう影。今日の影も可愛くてカッコいいわ!!」
「カトちゃんのほうが似合ってるしカッコいいし可愛いよ」
「!!……私はもう悔いなんてない!!」

いや、何かのフラグなんて立てないでいいから……
嬉しそうに使うカトちゃんに、そういえば今何分だ?と見たらまだ14分前
……え、一分しか立ってないの?

まさかさっきの現とのやり取りで疲れたのにまだこんなに時間があんのか
つらいな。カトちゃんいるから大分ましだけど

「影さん、僕の時と対応違くない!?僕、影さんを思ってかっこよくしてきたんだよ!?」
「あー、うん、ニアッテルニアッテル」
「片言!?」

オレなんかよりセンスいいんだから別に気にしなくてもいいだろ
半分あきれながら今度は始まった現とカトちゃんのやり取りを眺める
……暑いから早く集まってほしい……






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