それぞれがちゃぶ台を中心に座る
けど星だけオレのベッドの上に座った

「……お前、行儀が悪いぞ」
「身内の部屋だから特に装うこともないし。なんかちゃぶ台中心にして座るの嫌だ」
「ワガママ言うなよ」
「その仲良しこよしみたいなのって嫌いなんだよ」

あからさまに顔をしかめてゲーム機を出す星
うーん……嫌な事させる気はあんましないんだけど……

仕方ないから星を抜きにして話し出そうとしたら横を通り過ぎる緑色の影
固まっていると後ろ、ベッドの方から派手な音が聞こえた

「影さんに対する無礼講により、制裁を下します」
「くっそ、こんなときでも持って来てるのかよ」

ベッドの上にいた星を押し倒し、小刀を星の首元にそえているキカイ。……ギャルゲーみたいなのになんでしょう、この状況
いくらキカイでも女性だからかぎりぎり星が力で押し返してなんとか持ってる
元気だなぁ

……てか止めたほうがいいのか?キカイは本気じゃないし、星はこれぐらい避けれるだろうし
……あ、もしもの場合オレの部屋が汚れるのか

「キカイ、オレの部屋汚れちゃうからやめてくれ」
「……」

しぶしぶ小刀を仕舞い降りて元の席に座るキカイにほっと溜息
血みどろ光景とか見たくないもんな。……とくにオレは星の血はモノクロだろうが見たらだめだし……
……血が苦手なのにケンカしてるってのもおかしなもんだ

「星ー、生きてっかー?」
「……勝手に殺すな」
「生きてんなら饅頭食べようぜ。オレ星の姉さん用にとで持ってきたんだ」
「マジ?ありがとう荒君」

荒君から紙で包まれている饅頭を貰う。中身なんだろ……個人的にはこしあんが好きだなぁ
白餡でも黒餡でもすきだけど

荒君の言葉にしぶしぶベッドから降りて床に座る星。なんだかんだ星は本当に根がいい奴だ
オレが荒れていた間、星にとっては荒君が一種の安全地帯だったんだろう。荒君は時たま星と連携できないとか上手くいかないとか言うけど、オレは星は荒君に少しだとしても心を開いてるように見える

「青春だねぇ」
「は?何言ってんの?てかお茶出してよ」
「あ゛あ゛?」
「私が出します」

オレの返事を聞かず自然な動作で台所に行きお茶の準備をするキカイにはありがたいんだけど……なんで物の位置わかってんの?
この前星たちが来てから今日までに掃除何回かして場所とか変えたんだけど……え、いや、キカイに限ってまさかね?
あんな変態と同じことしてないよね?

星が開けた箱から饅頭をとり食べる。……うまい
荒君もこういうことできるようになったんだね……星が「常識が足りないんだ常識が!!」って怒られてたから星が教えたのかな






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