休日。とくに何もない日
その日は一件のメールから始まった
【今日そっちに行くから】
簡素な用件だけの内容
とても送ってきたあいつらしくて、起きたばっかなのに来るのかよって部屋の中を軽く掃除した
オレが部屋を借りてるメゾント荘といういかにもおかしな名前のアパートには結構いろいろな人がいる
そういうので上げるとしたら一番最初に出てくるのはここの大家さん
少し、いやかなりナゾな人だ
見た目若いけど話を聞くとどうも歳は上だと思う
年に何回か旅行に出かけるし……あ、大家さんはアパートの隣に一軒家があってそこに住んでる
カジノとか……エジプトとか……まぁホントに掴みどころがない人
「(……一応、大家さんに連絡入れたほうがいいのかな?)」
何回もあいつらは来てるけど、多い方って言ったら多いし……
内部回線使って連絡とかしたほうがいいのだろうか?
「姉貴、鍵はつけたほうがいいよ」
「うおっ」
音もなく玄関のドアが開いたと思ったら、そこにいたのはいつもの訪問者プラスたまに来る訪問者
オレは駆け寄って迎える
「おはよ星!キカイ!いらっしゃい荒君」
「おはよ。疲れたとりあえず水飲まして」
「おはようございます影さん。お体の調子は大丈夫ですか?」
「ちーっす、星の姉さん。おじゃましまーす」
相変わらずよくわからない組み合わせである
弟の星といろいろあってオレを主呼びしてくるキカイと星の親友という荒君
本日の訪問者はこの三人です
まぁヘタしたら変態変質者が家に押し掛けてくるからどっちかと言えば星たちのほうがいいんだよ
……訪問といえば、この前変態来た時に付けられた盗聴器どうしよ……
…………よし、今日はゴミ掃除の日だ
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