夏が完全に来てないとはいえ少しだけ暑さを感じる
けどやっぱまだ春の時期なのか眠気を誘われる

教室内で寝たら真面目がうるさい
図書室や保健室で寝たら変態に襲われる
唯一の安全地帯でも寝てたら変質者になにされるかわかったもんじゃねー

だから逃げ場が多くて尚且つ寝れる屋上に来たけど
これはないだろ

「……スー……スー……」

すぐさまモノクロに視界は切り変わったけど一瞬でも見えたのは風に揺れる赤い髪
白と黒になった世界でその人は相変わらず寝たまま

最悪……というより面倒だ……
なんとなく今の状態だと熟睡してなさそうだよなぁ
このままドアを開けて後退……できないか

どうしようか
不意打ちだったけど吐き気はしてこないし……倒れる気配もない
この人が起きるのか……それはすごくわかんなくなってしまった

仕方がなくてじっとする
身動きができないっていうのは変な緊張感とかを感じるから好きじゃないな

「うん……」
「!!」

起きた!?

チラリと見るがモノクロの視界じゃそんな詳しいのとかわからない
ただじっと、息と気配を押し殺した

「…………朝霧、影か」
「!!」

結局起きましたよコンチクショー!





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