「かーげさぁああああああああああん!!今日こそ女子制服着よぉおおおおお」
「黙れ変態!」
「ロリ服可愛いわよ!」
「着ると思ってんのかアホ!」
「朝霧影!廊下を走るな!」
「てめーにだけは言われたくねぇ!つーか、追ってくんなぁあああああ!!」

昼の鐘が鳴った瞬間に始まったよくわからない鬼ごっこ
捕まったらもれなくぶりぶりの服や女子生徒の服を着せられます!
……超絶いらねぇええええ!!

くっそ、今日は紅ノ原の弁当のおかず貰おうと思ったのに!
あいつもオレと同じ一人暮らしだけど弁当作るの極マレ。そんでもってその紅ノ原の作ったものはすっごいおいしいのだ!もうホント、一人暮らしにはたまんないくらい!
楽しみにしてたのにー!!

あーくそ、このままだとこいつら撒けないな……この先に隠れる場所あったっけ?
……この先にあるのは確か、理科室?
しめた!運が良ければあいつがいる!

走る速度を上げてなるべく後ろの奴らから距離をあける
そして角を曲がってすぐあったドアを開けて入って急いで入って閉めた
息ゼィゼィでドアに背を預けながらズルズルと床に落ちる

『いない!?』
『もしかして窓から落ちた?』
『その証拠のように窓が開いてるわね』

なにそれ。ある意味オレ運いいな
ドアの向こうでバタバタしていた気配は散り散りに消えて行った
………よかった。ここのドアが開いてて

まだ体力が回復しないけど早くここからも出ないと
ソッとドアを開けて廊下を確認する。右見て、左見て、もう一度右見て……よしいない
でるぞ!

「貴様はそんな恰好で何をしているのだ?」
「うひぁあ!!」

背後から間近に声をかけられて驚く
変な悲鳴あげたが気にせず後ろの奴に振り返り睨んだ

「急に声かけんなハッカー!」
「そのふざけたあだ名はやめろ言ったはずなんだがな……貴様の記憶力の悪さは解剖して脳の調子を調べてみたいほど興味がある」
「やめろ!」

相変わらずの白衣に寝不足だと言いたそうな目
暗闇でよく見えないが普通ならありえない薄緑色の髪

一応はオレの悪友であるハッカーことはかきがいた




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