――グゥウウウウウ
腹の虫がなった。つまりオレの体内時計は昼をさしてるわけ
購買行かないとなー。焼きそばパン人気だから売り切れちゃうなー
「もうこんな時間か」
オレの腹の虫が聞こえたからかよっちゃんは時計を見て時間を確認してた
モノクロじゃなくなったけどここからじゃよっちゃんの時計見えんし、正確な時間はわからんな
時間の確認してるよっちゃんの前には手錠をされて正座させられているボロボロの男ども
あの後やっぱりケンカ?なのか?あれは一方的な暴力だと思うけど……
よっちゃんの手錠は鉄以上のでできているのか手錠が壁とかに当たったればヒビが入るし、人に当たればもれなくすごい音がして男は倒れるし
……手錠が凶器になるとは前代未聞だぜオイ
「お前らのせいで午前の授業が受けられなかったが……まあいい。今回の引き金は俺が原因とも言えるからな」
「あ、オレも授業サボっちまった」
「朝霧影、首を洗って待っていろ」
「嫌です」
そんなどうでもいいやり取りしている間も男どもは動かない。動けるはずがない
なんて言ったって肉体的暴力の後は無理矢理正座させられ説教という正論を長々と聞かされ、つまりは精神的暴力を振るわれたからだ
もうライフはゼロだろう。そんな状態で逃げる気力わかないよな
「よし、まず先に職員室に向かい先生に詫びの言葉を言うぞ」
「あれ?こいつらは?」
「他の風紀委員に連絡した。後で反省文を書いてもらう。……そうだ、お前」
よっちゃんが呼んだのは風紀委員の奴。今回の主犯
呼ばれただけなのに肩を震わせたところを見ると随分と恐怖になったようだ
「お前は今回のことにより風紀委員からは離脱してもらう。処罰等はあると思うが、俺が今この場で言い渡せるのは以上だ」
冷徹ともいえる声音で言い、よっちゃんは踵を返して行った
オレはチラチラ後ろを振り返りながらもよっちゃんを追う
「……反省文だけでいいのか?」
「あれだけで停学などの重い物にはならん。それより朝霧影」
「ん?」
「俺を襲う資格はないとか言っていたが、誰にしもそんなのは持っていると思うぞ?」
「……は?」
大分体育館裏から離れた場所で前を歩いていたよっちゃんがこちらを振り返った
「襲う襲わないはする奴の意思だ。だがそれはしていけないと確かにルールがある。そのルールを破るからこそ制裁が下されるだけであり、元の話は破らなければいいのだ。資格かどうかはわからないが、それを決めるのは人の勝手であり、ただ破った代償はあるという話だ」
「OK。もう何もしゃべるな」
ズラズラと説教じゃないものの言われてさすがに頭が痛くなった
せっかくオレが気まぐれで止めようとしたのによぉ……
こいつの変なルール癖なんとかなんないのか?
「それと朝霧影。お前はある意味存在自体が違反だから連行するぞ」
「お前理不尽だな!」
「お前の存在がおかしいんだろ!なんで窓が飛び降りる!しかも跳び降りた際にお前は窓枠にヒビ入れていたんだからな!」
「うっそちょっと待ってよ!それマジ!?修理費あんの!?」
「あるに決まっているだろ」
「いやーーー!!金がぁあああああ!!」
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