無意味

ごめんなさい

ごめんなさい


その子供はただごめんなさいと言い続けました
いったい何に対する謝罪なのでしょう
もしかしたら謝罪ではないのかもしれません

息を吸うように
ウソがつける人間のように
心を移らせる人間のように

ただその子供は言い続けたのかもしれません

ポロポロ溢れてくる涙は何を物語っているのでしょうか
薄暗い場所で身を小さくするのは何が原因でしょうか

何一つ理解できません
何一つ私の心に響きません

その子供ただ泣いて
ごめんなさいと言い続けました





「……世の中ってのは全部ごめんなさいで済ませられるんだと思ってた」
「んなのあるかよ。そしたらオレの生前も全部ごめんなさいで済ませられるっつーの」
「私はごめんなさいなんかで許さないわ……絶対あの軽率男と女狐を殺す!!」
「あああ……確かにごめんなさいで済まない事ってありますよね……」


窓の向こうで子供だった少女は大分成長して、そして私の元に来た
やっとやっとといいたいほど、私、いえいえオレのところに来た

理解できないの相変わらずだけども
その目から意味がない物が流れなくなるというのなら
この一興もしていて良かったという物


Comment:0

×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -