ごめんなさい

「ナギのバカ!!いっつもチャラチャラして女の子たぶらかして!!」

「なっ、俺がいつ女の子をたぶらかしたんだよ!!?」

「いつもよ!!alwaysよ!!」

「してねぇよ!!そういうお前こそ俺以外の男たぶらかしてんじゃねぇか!!」

「してないわよ!!…もうナギなんか知らない!!別れる!!」

「おい!どこ行くんだよ!!!!」

「任務よ!!アンタみたいにナンパじゃないですよーっだ!!」

「っ……このやろ…!!」


バタン









陽とナギの痴話喧嘩で
しんとしたサロンに一人残されるナギ




「……バカ野郎」



不貞腐れてソファーに寝転がる


「お前以外目に入る訳ねぇじゃん……」



ナギの呟きは、再び賑やかさを取り戻したサロンの喧騒に掻き消された







_________________


「おーい…陽〜…?」

「何よエンラっ!!!!」


ついつい同じ任務のエンラに八つ当たりしてしまう
「怖ぇ怖ぇ(笑
お前知ってっか?」

「…何を」

「アイツこの前よぉ」


ドォォォン


突然響き渡った爆撃音に、私とエンラは身構えた


「っ…話はまた後で…ナギから直接聞けよな!!」


エンラは武器を構え
奇襲部隊を引き連れて爆撃があった方向に走って行った


「…私も行かなきゃね!迎撃部隊03、行くよ!!」


そう叫んで敵の本体の進撃予定地に向かった


________________


「ったた……ミスしちゃったかな…」


私は銃弾が直撃した左腕を押さえて、壁を背に座り込んだ
MPも底を尽きて、絶望的な状況。


「あー…ナギ助け………エンラ助けてー…」

ナギとは別れたんだった
って、何で今そんな事考えて


ガチャッ


「っ……!!?」


皇国兵…!
ヤバい…銃弾リロードもしてないし
魔法も使えない…












ごめんなさい神様
ごめんなさい…ごめんなさい…


もう任務面倒臭いなんて言いません
我が儘だって言いません
嘘だって吐きません


ナギが大嫌いなんて

嘘も吐きません


だから…どうか…








「ナギ…」




ガウン………!!








鶲歴842年
水の月21日

失地奪還作戦は負傷者、死者は出たものの
迎撃部隊の活躍で、被害は最小限に抑えられた




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