経口感染


クラサメさんが風邪を引きました













「もぅ…動けなくなってから電話しないで下さい!!」


30分程前、いきなり私のCOMMが鳴ったから驚いた
出てみたら死にそうなクラサメさんの声

任務とかで傷を負ったのかと、電話越しに慌てて理由を聞いてみたら


『風邪…だ…』

ブツッ ツー…ツー…


それで私が至急彼の自室に向かって
今の状態だ

「だいたいクラサメさんは働き過ぎです…昨日だって…」

「ぅー…うるさい……」

いつもの倍深く眉間に皺を寄せて唸る

「うるさくされたくなかったら、ちゃんと休んで下さい」


そう言って私は彼の額に濡れタオルを載せ、食事を作る為キッチンに向かおうと立ち上がった


「陽…」


名前を呼ばれて振り返ったら
腕を掴まれてベッドに倒れ込んでしまった


「な、なんですか?」


顔を上げると
マスクを外したクラサメさんの端正な顔がすぐ目の前にあって
なんだか気恥ずかしくなる


「しばらく…こうしていてくれ」


そう言って軽くキスをすると
私を抱き締めたまま穏やかな寝息をたて始めた


「もう……」







私は誰よりも皆の事を考えてて
人一倍責任感が強い貴方が


誰より心配なの

だから



無理しないで、ね?


END


_______________


「う゛ー…クラサメさんの風邪が伝染ったー…あの時のキスのせいですー…」


今度は私が風邪を引いた
クラサメさんは電話したらすぐに来てくれた


「?あの時?キス?」


きょとんとした顔してる

「え…?まさか…覚えて…ない?」


「あぁ、全く記憶にないな。」


「……クラサメさんのバカぁぁぁ!!!!」






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