暖かいココアで


‡inクオンの自室‡


「じーー」


「……。」


「じーーー」


「………。」


「じ「何か用か?今忙しいんだが」


「ぬぅ…クオンが本ばっかり読んでてツマンナイ。」


「それはつまり…構って欲しい、と?」


その言葉に私は黙って首を縦に振る


「無理だ」
「即答!!?」



うぅ…ヘコむわ…
ただ本読んでるだけじゃない…何処が忙しいのやら…



「…少し肌寒いな…」


クオン寒いんだ…
あ、そうだ


私はクオンを残して
部屋をあとにした

「?」






しばらくして私はクオンの部屋に戻った
手には二つのマグカップ
中には暖かいココア

それをソファーで本を読んでるクオンの前の机に置く


気付いたのかクオンは私とココアを交互にみて
静かに口を開いた


「……ありがとう。」


あわわわクオンがお礼を言ったよ!
今日はメテオが降ってくるね!!


「その…片手間に、なら…構ってやらない事も無いが……」


その言葉に私は嬉々としてクオンの膝に乗った


「…まったく…」


恥ずかし気に一つ咳払いをすると
空いている片方の手で私の髪を撫でる。


部屋はココアの甘い香り
背中はクオンの体温



こんな日が
ずっと続けば良いのに。





END




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