第七話

「それは短い話…かもしれないし長い話かもしれない…」


*都会へ行こう!*


結人と一馬が「俺達抜きの方がいい?」と聞いてきたが別に困るような話でもないので残って貰った

「…それでですねはっきりすっぱり単刀直入にいいますと…ここに住まわしてください!!」

私は正座をして頭を下げたら英士君は「何でそうなったの?」と聞いてきた
あーやっぱりわけを言わなきゃいけないかと少し面倒くさかったが最初から話した
朝起きたら母が居なくて手紙だけが残ってたこと
韓国に行っても話相手がいないから今回は東京に来たこと
そして東京で迷い潤に来てもらって今にいたること
全て話した

「と、言うわけなんです」
「…大体状況は飲み込めた」
「なら此処に住んでも…」
「それはまだわからない」

えっいや何で…はっまさか状況知っておきながら住む場所ない私を野宿させてそれを面白おかしく見る気だな!?いやーばかちん!ばかちん英士ー!!
一人被害妄想していると結人も英士君に何でか問いかけてくれた
ありがとう結人!私面と向かって言えないのさ

「なぁ英士なんでまだわからないんだ?」
「そうだそうだー」
「明里こんなに困ってるのによ」
「そうだそうだー」
「まさか…明里をいじめ放題いじめて楽しんで自分の物にするきか!?」
「そうだそう…嫌んなわけないでしょ」

私は結人に軽く突っ込みを入れたが結人は聞こえてないのかはたまた楽しんでるのか

「英士のドSキムチー!」

とか叫んでいる
その様子に一馬は一馬で慌てていて言われてる英士君は怒りを抑えていた
あー一馬可愛いかも
しかしそんな一馬とは裏腹に結人の行動には笑いを通り越し呆れしか生まれてこなかった

「あほだ…」
「明里」
「ん?何潤どうかした?」

私はまだ抱き締めている潤の方に首を向けると潤は笑いながら「ここでならやっていける?」と言ってきた

「うん、ここでならやっていけそう」

私は前を向いてじゃれあっていた三人を見ていたからその時潤が悲しそうな顔をしたのに気づかなかった

「ただいまー英ちゃん結人君達連れてきたの?」

暫くすると下から扉を開ける音がし女の人の声が聞こえた
英士君はその声を聞くとやっと来たと言った感じにため息をつき立ち上がった

「母さんちょっと部屋に来て」
「あら英ちゃん珍しいわねどうかしたの?」

英士お母さんは部屋に来ると私を見て嬉しそうに笑った

「もしかして明里ちゃん?明里ちゃんよね?久しぶりねいつこっちに来たの?私のこと覚えてる?」
「えっあっ…」

私があたふた為ていると英士君のお母さんは髪を一つに結び「見覚えない?」と聞いてきた
その姿をみて私は一瞬頭に引っかかるものがあり出てきた名前を言ってみた

「えりちゃんママ…?」
「やっぱり明里ちゃんだわ」

英士君のお母さん改めえりちゃんママは私に抱きついてきて元気だった?お腹空いてない?今日はどうしたの?
と質問をしてきた

「うっえっあっあのその」
「えりさん明里は今日ここに住むため来たんですよ」

潤がそういうとえりちゃんママは目を輝かしそうなの?と聞いてきて私が首を縦に振ると更に抱きしめる力を強め今日から明里ちゃんは娘よーと言ってくれた
それがとても嬉しかった

ふと英士君のほうを見ると苦笑いしながら口パクで「よろしく」と言ってきてくれた
私は「此方こそよろしく」と同じように言うと一馬が「何してんだ?」と聞いてきて少し恥ずかしくなった

その後私はすっかり皆に打ち解けて気づくと一日が終ろうとしていた

結人と一馬は晩御飯が近くなるともう帰らねえとと言い帰り支度を始めた
私は二人を駅まで送ると言ったが結人が「また迷子になったら大変だから」と言いやんわりと断られた

なら玄関までは送ると言うとそれなら…と承諾してくれ玄関まで送った角を曲がり背中が見えなくなるまで手を振った
二人の背中が見えなくなり暫く私は外で風に当たった暑い体に涼しい風が吹き抜けると何処からかチリン…と風鈴の音が鳴った
辺りは夕暮れ蜩がカナカナと鳴く声が響、潤がご飯だよと呼びに来てくれた

その晩食べたご飯は凄く豪華でとても美味しかった
お風呂も貸してもらい寝る時間が近づいてきた

「あのえりちゃんママ…私の寝る場所って何処ですか?」
「あらそういえば決めて無かったわね…」

えりちゃんママは暫く考えた後そうだわと言い潤を呼んできた

「潤慶君よかったら明里ちゃんも一緒でいいかしら?お客様用の布団一枚しかないのよ」
「はい!?えっ待ってちょっそっそれって二人で一緒の布団に寝るってことですか?潤と一緒の布団…」
「えぇそうね潤慶君いいかしら?」

えりちゃんママが潤に聞くと潤はいつもどうりの笑顔でいいですよと言った
暫く私は放心状態になったが特に気にすることでも無いし潤がいいっていうならいいかと思い潤が使ってる部屋に行き布団をしいた

「…でどう寝ます?」
「普通でいいんじゃない」

いやいや普通ってどんなのですか?普通って

「…とにかく私こっち半分で寝るから潤はあっち半分でいいかな」
「うんいいよ」

私は半分のほうにMy枕を置き半分の布団に入ると潤がそれを確かめた後電気を消し残りもう半分に入ったのを感じた

「……」

私は少し寝にくさと何時もの部屋と違うため緊張が混ざり中々寝つけなかった
横をみると潤が寝息をたてながら気持よさそうに寝ていた
少し羨ましくて潤の頬をつっついてると潤が寝返りをうち私を抱きしめる感じに必然的になってしまった

「うわ…さらに寝にくい」

私は逃げようと潤から体を離そうとしたら逆に体が密着していき潤の腕にも力が入り少し助けて欲しい気持になった
その後仕方なく抱きしめられてる形のまま目を閉じやっと眠りにつけた


遠くからは蝉の声と風鈴の音と機械の音が聞こえ涼しい風が少し熱った頬に当たった
あとがき

すんません潤夢みたいで…
そして英士のお母さん勝手に命名ー
あっちなみにえりちゃんママはあだ名みたいなものですので(何)

しかしヒロインキャラ変わりましたねー最初に比べると結構違う(笑)


そして今回少し書きたかった布団足りないから一緒に寝ようかを書け少しうはうはです(笑)

さてこれで第一章が終りましたーそして夏休み後半戦が始まります
よければ続きもよろしくお願いします


誤字・脱字がありましたら申し付けください

桜条
2005 12/22

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