第三話

セミの音が増してきた昼下がり
私は公衆電話の前に立っておりました


*都会へ行こう!*


持ってきていたテレホンカードを入れもうスピードである電話番号を押した
もう頼れる人は彼しか居ないのだ

プルルル…

早くでろ

プルルル…

早くでやがれ!

プルルル…

お願いします出てください

何回目のコールが鳴っただろうさっきから何回も電話が繋がらなければ一旦きりそしてもう一度テレカを入れ電話番号を押してきた
いい加減手が疲れてきました…

「もしもし潤慶、潤慶よー世界で一番お前ほどー」

もしもし亀よの歌に合わせ歌っていると
コール音が鳴りやんだ
もしもし亀よの力か!?
「潤!?もしもーし!」

私はてっきり繋がったものだと思い必死に潤慶に話しかけたが帰ってきた答えは

「只今留守にしていまーすご用件がある人は直接言ってください
ピーという発信音がなりましたら切ってくださいピー」

潤の声での留守番電話サービス…ご丁寧にピーって口で言っちゃったよ…
その後に機械音のピーが聞こえた

「…潤慶!!本当に応答してくださーい!もしもしー!」
「明里?」

私は留守番電話サービスが終るまで叫び続ける勢いで喋っていると突然電話の向こうから潤の声がした

「潤?」
「やっぱり明里だどうかしたの?」

いやいやいやどうかしたのってそれはこっちが聞きたいよ

「はぁーよかった繋がったーってか今まで何で出なかったの?」
「何かしつこいお姉さんに電話番号聞かれちゃってさ」
「それは君に否があるよ」

そういうと潤は笑いだして
明里全然変わってないね
って言ってきた
そういう潤だって変わってないじゃん

「あっそれでね潤今日は相談があります」
「うん、何?」
「住む家が無いときってどうすればいいですか?」
「また今年もおばさんの家出?」
「いや何かそれ誤解しそうだから仕事っていって」

潤は笑いながら謝ってきた
うんやっぱり潤は変わってないな
「うーんでも何で今年韓国のほうにいかなかったの?」
「それは…潤が居ないとつまらないから…」

私はきっと今顔赤いんだろうな…我ながら乙女だな

「明里可愛い!今すぐ抱きしめたいぐらい」
「いやいいです抱きしめんでいいですってか潤って何処にいるの?」
「東京」
「…ワンモアープリーズ」
「東・京」
「ええっ!?なぜ!?なぜ君が東京に!?」
「明里驚きすぎ」

潤はまた電話の向こうで笑っていた

「だってさ…普通韓国にいないんだったらサッカーの本場のとこに行ってサッカーしてるもんだと思うじゃん」
「残念今回は従兄弟の家に来てるんだ」
「従兄弟って…確か"えいし"君だっけ?」
「そうそう」
「うーん会ってみたいな」

私はふとテレカの残りをみるともうすぐきれそうだった

「なら会えばいいじゃん」
「え?」
「今何処にいるの?」
「ひまわり喫茶店の近くの公衆電話だけど…?」
「ならそこで待っててすぐいくから」
「えっちょ!待って潤行きなりすっ…」

私が最後まで言い終わる前にテレカは切れ耳に届いた音はツーツーと鳴る機械音それもいつか消えピピーとなりテレカが戻ってきた

「…潤何でくるんだろ」

少し考えることが違うような気がする昼下がり
久しぶりに会う従兄弟にわくわくしてひまわり喫茶店に入りまた紅茶を頼むのだった





あとがきという名の反省文

潤登場です!
と言っても電話ごしですが
そしてやはり似ていないようなーうんまぁよしとするか

次回潤慶登場です

最後に誤字・脱字がありましたら管理人にお申し付けください

2005 11/19

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