プロローグ


緑が鮮やかな大地
セミの鳴き声と猛暑で目が覚める

空を見上げるがまだ朝日は登り始めたばかりなのか薄暗く汗を吸いとったパジャマは体に張り付き気持ち悪かった

もう一つ気持ち悪いといえば家全体が物音一つしないことだったり


*都会へ行こう!*


いくら早朝だからと言ってここまで静かなことはいつもなかった
いや、時々あったがそれは用事があったりしてお母さんが居なくて…

私はふと喉の渇きをおぼえ水を飲みに行こうと台所へと布団から起き上がり長い木の廊下を歩いた。
木で出来た廊下を汗ばんだ足で歩くとペチペチと、歩くテンポに合わせて音が鳴り
少しそれが面白く思いっきり片方の足に体重を乗せ足を上げてみるとヌチャっと嫌な音が鳴り足の裏に茶色がついた
私はそれを足でとろうとしたが中々とれず水を飲んだ後お風呂に入ることにした

冷蔵庫を開けお茶をコップに注ぎ飲み、机に飲み終わったコップを置くと何か置いてあるのに気付いた。
何かと思い見るとそれは手紙と通帳だった

「…なんじゃこりゃ」

私は手紙を広げ見てみるとそこには頭が痛くなるような文が書いてあった。

「えーと何なに?急に仕事がはいっちゃったので朝一に家をでます。明里ちゃんは従兄弟の家にお邪魔してね☆へーへーまたか…うんうんっていうかそういうことは前の日に言えー!!」

私の声は朝日が登る山にこだましていった
そして朝日が登り荷物を詰め終え駅に向かおうとすると、畑で働いているおばあちゃんが声をかけてきた。

「あらあら明里ちゃんお出かけ?」

「おばあちゃんおはよう。違いますよ少し韓国の方にお泊まりに」

「あぁお母さんまた仕事なんだね大変ねーそういえば韓国は潤くん居ないんじゃなかったかい?」

「えっ?」


私はおばあちゃんの言葉に首を傾げるとおばあちゃんは「忘れたのかい?」とカラカラと笑い私の背中を叩いた

何かあったか思い出せずおばあちゃんに聞くとおばあちゃんは「今は韓国には潤くん居ないんじゃろう?」と問いかけてくるように言われた。
私はそういえばと思い出し「ならどうしよう」と呟くとおばあちゃんは「いやぁねぇこの子ったら」と手をひらひらさせ更に笑いだした。

「東京があるじゃないか」

「東京?…あぁ!!もう一人の従兄弟の所か」

私は思い出すとそうだそうだと頷きおばあちゃんにお礼を言いスーツケースを転がしその場を後にした

こうして私の都会生活が始まった
あとがき

プロローグ編終りました
えっとこの連載は英士寄りのU-14+潤慶夢です
かなり長い話になると思います
それでも読んでやるぜ!というかたはお付き合い願います

最後に誤字・脱字がありましたら管理人にお申し付けください。

桜条 2005 11/13
(修正)2006 06/05

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