第十五話

『残暑お見舞申しあげます。』

そんな言葉が書かれたハガキに続くのは

『電話しないとお母さん泣いちゃうよ』

と電話番号と共に書かれた丸文字でした



*都会へ行こう!*



「明里誰からだったー?」

「お母さんからだった」


私は後ろから抱きついてきた潤にハガキを見せると潤は「明里のお母さんも変わってないね」と言い電話を持ってきた


「電話するのか…」


私は溜め息をつき電話の番号をひとつまた一つと押していき耳に電話を当てると二回コール音が続きそのあといきなり「明里ちゃんのバカー!」と大音量の母の声がした


「…で?何か用なんでしょ?」

『あっうん。あのね、えりちゃんに聞いたんだけど明里ちゃん携帯買ったのね』

「うん一応。前に一回東京で迷ってそれで携帯買ったら?って皆に言われて」

『もう何でお母さんに言わないのよ。言ってくれたら毎日メール送ったのに』


それはある意味迷惑ですよお母さん

私はツッコミたさ満載で震えていると潤はそれを感じとったのか「なんでやねーん」と大きな声でツッコんでくれた
ナイス潤!

そのあとお母さんにメールアドレスと携帯番号を無理矢理教えられ
試しに送ってきてと言われ送ろうとすると電話の向こうから「社長ー仕事してくださいよ」と社員の声が聞こえた


「社員哀れだ…お母さん今度電話するから今日は切るよ?ってかちゃんと仕事してね?」


私がそういうと母は「えー明里ちゃんもう少しいいじゃない」と言いなおも話を続けようとしていた

私は社員が可哀想だし人の家の電話なので早く切ろうと思い「もう切るからね」と言おうとする前に
電話の向こうからお母さんと社員の声が聞こえいきなり切れた


一瞬どうしようかと思ったがまぁいいやと思い潤に電話を返した


「ありがとう。そういえばもう残暑見舞いのハガキ送る季節になったんだね」


私はお母さんから送られてきたハガキを見て少し淋しい気持になった。
夏も終わりどきか…


「もうセミの声もあんまり聞かないしね。」


潤も横からハガキを見てそう言うと何か思いついたのか私の手を握ってきた


「そうだ明里、僕と夏の最後に遊びに行かない?」

「遊びに?」


私が繰り返し言うと潤は「うん」と頷いた


「別に良いけど…何処に行くの?」


そう聞くと潤は微笑み「遊園地にだよ」と言った


その時の私は潤の気持に気づいていなかった
あとがき

いつも以上に短いかもしれません…

とにかく次回は潤とデート編ですよ奥さん!!

ってか最近英士出てませんよ奥さん


まぁそれは仕方ないって事で
また暫くしたら出てくるかな…?

ってか今回オリキャラ母親出すぎですね

いやもうどんまーいって事でorz

では最後に
誤字・脱字がありましたら申し付けください


桜条なゆ
2006 03/12

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