第十四話

「はい、ってことで明里隊員には携帯を持たせたほうがいいと思います!」


それはお祭りが終わった次の日のことだった



*都会へ行こう!*



「はい結人隊長!携帯って何ですか?」


私は手をあげ結人のノリに乗り聞いてみると私と潤以外、皆ポカンと口をあけ私を見た


「わっ私何か変なこと言った?」

「いやその…明里本当に携帯知らないのか?」


一馬は恐る恐る私に聞いてきた
私は素直に「うん」と言うと結人は「ありえねー」とか言い自分のポケットをあさり何かを取り出した


「明里これが携帯電話だ」


そう言って出されたそれは


「それ電話の子機じゃないの?」

私が潤に電話の子機だと教えられた物だった
最近の子機は最新型で折りたたみしきでしかも持ち運び便利ときた!
そういって教えられた子機は…


「本当は携帯っていうの?」


私が聞くと結人と一馬は一緒に頷き英士に至っては呆れた目で見てきた


「ゆ〜ん〜?」


私は嘘を教えた潤に裁きを与えようと思い潤のほうを振り向くと既に遅くそこには誰も居なかった


「逃げたな」

「そりゃあ逃げるでしょ」

「嘘教えたってばれたからな…」

「後で覚えてろよ…」


私は密かに潤に逆襲をすることを誓いその場はまた私に携帯を持たせるべき話になった


「で、その携帯やらとは一体どんなことが出来るんですか?」

「電話出来たりメールできたり」

「へー便利だね」


私は結人の携帯を見せてもらい開いたり閉じたりしていると結人が「だから明里も買おうぜ?」と言ってきた


「…でも高いでしょ?」

「まぁそれなりには」


私の問いかけに一馬は答え。
高いと聞き「買えないよ」と言うといきなりドアが開き

「お金の心配なら私が払うわよ」

と、えりちゃんママが来た。
ずっとそこで立ち聞きしてたんですかー?と聞きたくなるほどグッドタイミング


「えっでも悪いですし…」

「そんな遠慮しないで明里ちゃん。将来大きくなったら返して貰うから」


最終的にあれですね?借金って事ですか。

私が渋っていると英士までもが「また迷子にならないよう買っといた方がいいよ?」と言い出した

結局借金決定なんですか
そして今、私はえりちゃんママにお金を借り結人と一緒に携帯を買いに来ている

一馬と英士はあのあと用事が入り一緒に行けなくなり結人と二人で行くことになった


「凄いいっぱい種類あるんだね」

私は棚に並んだ携帯達をみて唖然とした
まさか此処まで種類が多いとは…
結人は結人で最新機種の携帯を見ていて結局私一人で探している


見ていると一人の店員がこっちに来て「これなんてどうですか?」と聞いてきたが値段が高くとてもじゃないが買えなかった

私はそれを丁重に断りまた探しだすとさっき見せてもらっていた結人と同じ携帯を見つけ
値段も手頃でこれを買おうと店員に言うと「さすがお客様おめがたかい」と言い何だか悪徳商法やってる人みたいだと思ってしまった


「結人ー買ったよー」


未だに携帯を見ている結人の背中を叩き買った携帯が入ってる袋を見せると結人は「早いな」と言い中から携帯を取りだそうとした


「おら何やってる見るのは家帰ってから」


そう言うと結人は「なら早く帰ろうぜ」と言い私の手を握り走りだした

そこまで急ぐ必要はあるのかな?と思いつつ
早く結人に見せたくてどんな反応するか気になり次第に私の走る速さも速くなっていった


「それじゃあお見せしまーす!」

私は箱から携帯を取り出し結人に見せると結人は「お揃いかよ」と言った


「何よお揃い嫌だった?」

「いや嬉しいけどさ。何ていうかカップルがよくやるペアルックみたいだなと思ってよ」

「ペアルックかーなら私と結人はカップル?」


私がふざけてそう言うと結人は「ありえねー!」と笑いだした

その後結人とメールアドレスと携帯番号を交換しあい結人は帰っていった

いつものように見えなくなるまで結人を見送り部屋に戻り携帯を充電していると
突然ドアを叩かれ潤が手にハガキを持ち入ってきた


「どうかしたの?」

「明里にお手紙」


そう言うと潤は私に持っていたハガキを渡した

表の宛名には見慣れた字で「水無瀬明里様」とあり。
誰からだろうと裏を見ると大きくスイカと風鈴の絵が描いてあり上には「残暑お見舞申しあげます」と書かれていた


あとがき

携帯話でした。
今回は結人目立たせたいって事で結人とお揃い携帯


ってか今頃ですがこれ逆ハーみたいな感じですね
逆ハーレムか!?

まぁそれは置いときまして
早く夏休み編終らせたいですねー
本当に夏来ちゃいそうでわぉな気分です(苦笑)


では最後に
誤字・脱字がありましたら申し付けください

桜条 なゆ
2006 03/12

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