第八話
朝目が覚めると
目の前が窓ガラスでした
*都会へ行こう!*
起き上がると窓の外は明け方でクーラーをおやすみタイマーにするのを忘れまだ動いていて少し肌寒かった
小鳥は朝から元気に鳴いて
蝉もミンミン鳴いて…
あー寒いここだけ季節違うよ…
時計を見ると朝六時
クーラーの電源を切り潤の方を見ると幸せそうに私の枕を抱きしめ寝ていた
「…寝相悪いのかな私」
二度寝をしようとも思えずトイレに行こうと思い部屋のドアを開けると台所で英士君がお茶を飲んでいた
「…はっはよっす」
「おはよう」
英士君は自主トレしていたのか上は半袖のトレーナー下にはジャージを着ていて首にはタオルをかけていた
自主トレかー私もしようかなー
「朝早いんだね」
「あっうん家でも朝は五時に起きて畑仕事手伝ってたから何か習慣になっちゃって」
英士君は自主トレ?と聞いたら笑顔で体作りは大切だからねと言った
本当にサッカーが大好きなんだなーと思った
だって好きじゃなきゃ出来ないよねこんな朝早くに起きるなんて
「あの」
二人の声が重なった
「…あっ先どうぞ」
「いいよ明里が先に言って」
「えっあっならお言葉に甘えて…あの明日から自主トレ付き合ってもいい?」
私が聞くと英士君は驚いた顔をしてすぐ苦笑しながらいいよと言った
「でも潤はいいの?」
「潤?何でそこで潤が出るの?」
「二人って付き合ってるんでしょ?」
「付き合ってないよってか誰に聞いたのその話…」
私もお茶を飲もうと思い冷蔵庫を開けたがお茶はもうすでに空になっていて今英士君が飲んでるので最後だったらしい
「俺的に考えた末そう思っただけ」
「ふーん…で英士君は私に何か言いたかったんじゃない?」
私がジーッと英士君のコップを見てるといる?と聞いてくれたので有りがたく貰った
ん?これもしかして間接キス…
「只、確認とりたくてね」
「確認?」
「名前で呼んでいいか」
「もう呼んでるじゃん」
「だから確認」
「なら私も確認」
「何?」
飲み終わったコップを英士君に渡しありがとうと言うと英士君は笑顔でどういたしましてと言った
「英士って呼んでもいい?」
本日二回目の英士君の驚いた顔そのあと笑った顔は初めて見る優しい笑顔で不覚にもときめいてしまった
「いいよなら改めてよろしく明里」
「こちらこそよろしく英士」
私たちは朝日を浴びその中で握手をした
何かのドラマみたいだな…
そのあと二人で朝ごはんを作っているとえりちゃんママが降りてきて申し訳なさそうに笑い少し悪いことしたかな?と思ったがそのあと笑顔で喜んでくれてやってよかったと思った
「なら潤起こしてくるね」
「まだ寝かしといてもいいんじゃない」
「朝ごはんは温かいうちに食べなきゃそれに規則正しい生活を今のうちに心がけなきゃ」
なら行ってくると言い私は潤を起こしに部屋に向かった
部屋に入るとまだ冷気が残っており少しヒヤッとした
「潤ー朝だよ起きろー」
私はいまだMy枕を抱きしめて寝ている潤の頬を叩くと潤の目がうっすらと開きこっちをみた
「…明里…おはよ」
「ん、おはよう」
潤は眠たそうに目を擦ると両手を広げた
朝の抱擁をもとめる動作
韓国の時と変わらない行動に思わず笑った
「はいはい…」
私はその腕の中に入ると潤は力一杯抱きしめてきた
「…明里」
「何?」
「好き、大好き」
「うん知ってるわかってる」
潤はいつも抱きしめたあと好きだと言って私の頬にキスをしてくる
「はい、なら潤起きた起きたー!」
私が叫ぶと潤はうーん…と唸り渋々起き上がりリビングに向かった
私は敷きっぱなしの布団を畳み窓を開けると蝉の声が一段と大きくなり夏の熱気が入ってきた
その後私はリビングへ行き皆と朝ごはんを食べたあと何もすることが無かったため散歩がてらにこの町を探検することにした
潤がついて行くよと言ってくれたが潤にはすることが他にもあったため断り一人でお気に入りのサンダルを履き外へ出た
外は日差しが強く麦ワラ帽子を持ってきてよかったと心から思った
暫く歩いて行くと公園がありまだ午前中だからか人が一人も居なかった
せっかくだからブランコに乗ろうと思い公園に入ると何故だか懐かしい気持になった
「昔来たことあったっけ…?」
暑さがまだあまりない朝にブランコをこぐ音と蝉の声が辺りに響いた8月の始めのことだった
あとがき
何やらヒロイン一人行動ですよ
次回笛キャラ出なかったらどうしよう…(笑…えない)
しかし季節が180度違いますよこの小説(笑)
そしてまたもや潤夢ぽい!?いっそのことそうするか…?(オイ)
ひとまずこれから過去話に行くかもーだし行かないかもーです
英士よりになればいいな…
ってか何かの恋愛シミュレーションゲームみたいだなーと思ったり(笑)
誤字・脱字がありましたら申し付けください
桜条
2005 12/24
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