寒い冬とキョン

 吐く息は白く立ち上ぼり。空気と混じり空に消えていく。頬はまるで風邪を引いているかのごとく赤みをましていた。
 それはそうだろう、なんてったって今日は今年で一番寒い日なのだから。
 まだ北海道のように氷点下いってないとはいえ寒いことには変わりない。
 冷たい北風が身体に吹き付け、その冷たさに身震いする。

「お前、毎朝待つのは寒いだろ」

 玄関の扉を開け、防寒着を着込んだキョンが顔を覗かせた。

「んーん。キョン待つの好きだから平気」

 靴のつま先を地面に叩きつけて履くキョンに私は首を横に振り、否定をする。好きじゃなかったらこんな寒空に待ってなどいない。

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冬は寒い!

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