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  沖田 総悟の憂鬱。



自分を棚に上げて、と言うのはまさにこの事だと沖田は思った。

「なにィ!?ストーカー!?許せんな!」

「でもそうちゃんが心配ないって言ってくれたので、私も安心です」

そう言って笑うなまえに少なからずも込み上げる喜びを押し込めて、例のストーカーを近藤に話すなまえを見る。

「俺もお妙さんを陰ながらずっと見守ってましたがね、やっぱり男なら当たって砕けていかないといけませんよ。がっはっは」

砕けるっつーか、いつも粉々に粉砕してんじゃねェか。
沖田はその言葉を呑み込んだ。言っても無駄だと思ったからだ。その時だった。

「心外ですぞ!貴殿のような野蛮なやり方と一緒にしないでもらいたいですな!


ノートを片手にいつの間にやら、忍び込んでいたのか木の裏から顔を出した東條。

「出たなストーカー!なまえちゃんが迷惑してるのがわからんのか!」

その言葉自分に返ってきているのを、近藤はわかっているのだろうかと沖田はなまえを自分の隣に引き寄せながら思った。

「もうすぐ旦那来ると思いやす。それまでアレはほっておきやしょう」

「え、あ、うん…」

掴み合いの喧嘩をしている二人を横目に、なまえは東條のノートの中身が気になった。けれど、世の中知らない方がいいこともあると自己解決して沖田と話をしたのだった。

その後、銀時が迎えに来たと同時に東條が九兵衛によって連れ戻されていくのだった。

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