「おい、こら総司」
「何なんです?土方センセ。」
「なんだこの答案用紙は!」
「なかなか似てません?それ。前作よりも土方先生の鬼具合が強調されててww」
「お前は、古典と美術の違いすら分からんのか!」
「いやだなぁ、分かってますよ。大好きな古典の答案用紙に大好きな土方先生の似顔絵を描く。なんて愛!果報者ですね、土方先生!」
「よし、とりあえず歯ぁ食いしばれ。」
「えー…、あ!千鶴ちゃん!助けて!土方先生がいじめる!」
「おい、雪村を巻き込むな!」
「ってちょっと、斎藤君!なに千鶴ちゃんの耳塞いでんのさ。しかもそのまま何処に連れ出そうって言うの?」
「賢明な判断だ、斎藤。おい、総司。まだ話は終わってないぞ。」
「土方先生とのお話なんて、もともと始まってませんよ。そんなことより、可愛い千鶴ちゃんを斎藤君から救わないと。」
「あぁ!?つべこべ言わずに、俺の話を聞きやがれ!あとな、どう見たって、お前の言う可愛い千鶴ちゃんを救ったのは斎藤だ。総司という魔の手からな。」
「なんです、それ。まるで僕が悪人みたいー…ってこのプリントの山をどうしろと。」
「課題だ。これを終わらせるまで帰せねぇぞ。優しい俺が最後まで付き合ってやる。」
「うわ、キモい。そんなセリフ土方さんに言われたくない。」
「うっせぇ!とっとと終わらせろ!」
「助けて、千鶴ちゃーん!」






***

「斎藤先輩、どうされたんですか?」
「いや、あんたの耳が汚れそうな声がしたからな。そんなことより、早く校内から出よう。」









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