JK

(高校3年生×高校2年生)

「……づま」
「あ?今なんか言ったか?」
「素人人妻決選集…だんなにいえ…」
「?、おま!何持ってんの!?」

とある休日の午後。部活も引退し、進路も決定した俺は小羽を5号室に呼び寄せていた。

適当に小羽の相手をしながら、テレビ画面にかじりついていると、いつの間にか小羽が物騒なモノを持ち出していた。

「ようちゃん、ひとづまが好きなの?」
「好きじゃねーよ!それ俺のじゃねぇし!」
「でも、ようちゃんの枕の下から出てきたよ」
「は?枕?…誰の仕業だ…!」
「きっと御幸先輩だよ」
「だな、あのメガネ…あとで殺す…っていうかお前は!そんなもん見んな!」

このやり取りの最中にもペラペラとページを捲り、やたら肌色の多い写真に目を通していた小羽から雑誌を無理やり奪った。もう、テレビどころじゃねぇ。

「だってこんなの見たの初めてだから」
「そーじゃなきゃ困る」
「ねぇ、ようちゃんはさ、ひとづまは好きじゃないんだよね?」
「あ?…まぁ、な」
「じゃあ、何が好きなの?」
「は?」

何言ってんだ、小羽。質問の意味がわからない。いや、わかりたくない。必死に目を反らすけど、小羽は勿論そんな俺の気持ちには気づいてくれない。

「じゅきゅ…じゅくじょ?」
「言えねーのかよ!好きじゃねーし!」
「じゃあ、ろり!」
「ガキに興味ねーよ」

何の会話だ、これ。

「うーん、じゃあSM?」
「違う」

決して嫌いじゃねーけど。

「それじゃ、やっぱりJKか!」
「んー…ま、そうじゃね?」

適当にそう答える。つーかこの手の雑誌読むのにそんなんちゃんと考えたことねーし。

彼女にエロ本見つかって怒られたっていう話はよく聞くけど、なんなんだこの特例中の特例は。怒られた方が幾分かマシな気が…



「良かったあ」
「なにがよ」
「だってわたしJKだもん」
「は?」
「ようちゃんJKが好きなんでしょ?」



前言撤回。この流れ最高。

テレビの電源を切って、ふふ、と嬉しそうに笑う小羽をそのまま転がした。今日は文句も抵抗もないらしい。…制服じゃないのが若干惜しいが、うん。JK最強。





20120817


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