会いたかった

(大学1年生×高校3年生)

「よーうちゃーんっ」
「ごふっ」



「ってーな!なにすんだ!」
「だって嬉しくてー!」

2週間ぶりに会えたんだよ?!と俺の胸にぐりぐりと頭をこすりつける小羽。可愛いやつだな、なんてガラにもねーこと思ったりするが。

痛えし、苦しい。

冒頭からわかるように俺の胸元(てか心臓)に頭突きをかましてきやがった小羽は、いつまで経っても加減というものを覚える気配がない。よく言えば純粋。悪く言えば、

「バカ、ほんとバカだな」
「なんで!」
「がはっ」
「ねぇ、なんで!」
「ぐっ」
「ねー!」
「おま…!俺を殺す気か!」

突然の暴言(いつも言ってることだが)に小羽からの連続攻撃。やべ、ちょっと涙出そう。つーかそんなにしてお前は頭痛くねえのか。

「痛くないよ」
「心読むな」
「亮介さんに教わった」
「教わんな」
「わたしね、ようちゃんがあんまり嬉しくなさそうなのがさみしい」
「な」
「さみしい、」

この位置から上目遣いなんて。そのアングルは反則だろうが。しかも何言ってんの、コイツ。

「バカ」
「まだ言うか!、わ」
「俺だって嬉しいに決まってんだろ」

同じ手はくわねー。と低い位置にある小羽の顔を捕まえる。両頬に手を添えて囁くと小羽は心底嬉しそうに微笑んだ。ああ、やっぱ可愛いな、クソ。





「2週間分たっぷり愛してやるよ」
「え、」
「ほら、あっち行くぞ」
「なにするの」
「なにって…そりゃあ、」
「やっぱり言わなくていい!」
「は?なんで離れんだよ、オイ」






20120808

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